香粧品

18.香水・日焼け止め・美白・制汗・ニキビ用香粧品など まとめ

芳香製品



芳香は心身ともに癒し、人間の品位を保つと共に、周囲との人間関係の形成に役立っています。

また最近は、老人性認知症の抑制などの生理的効果も期待されています。

【芳香製品の使用目的】

芳香製品の使用目的は、以下の通りです。

  • 体臭の抑制…食生活、年齢、病気、体質などに関連する体臭の抑制
  • エチケット…日常生活のにおいにおいての周囲への気遣い
  • 存在感の発露…香りは注目をひくと共に自己表現の道具
  • 皮膚につける場合は、耳の裏や胸元など、脈を打つところが発散しやすい。
  • かぶれやすい人は衣類にスプレーして使うのが良い
  • 香水はあと残り(ベースノート)がなくなったら、つけなおすことが必要。

芳香製品の種類

芳香製品には、以下のような種類があります。

  1. 香水
  2. オーデコロン
  3. 芳香石けん
  4. 香油

それぞれ順を追ってみていきましょう!

①香水

香水とは?

香水は、基本的にはエタノール15%〜25%調合香料を溶解し熟成させたもののことを言います。

調合香料は、何十種類もの香料により作られ、これらをエタノールになじませ熟成させるために、冷暗所で数カ月静置されます。

❌メタノール

⭕️エタノール

香水分類

香水の種類は、①花香調香水と②幻想的香水に分けられます。



香水 ①花香調香水 シングルフローラル
ブーケフローラルブーケ
②幻想的香水

①花香調香水

花の香りを基調とした香水のこと。

単一の花の香りのものシングルフローラルと呼ばれます。(ローズ、ライラックなど)

様々な花の香りを1つにまとめたものは、ブーケフローラルブーケとよばれています。

②幻想的香水

風景、絵画、音楽、人物などをイメージして創作した香水のこと。

香水の香りの3段階

香水は、調香されている数十種類の香料の揮発性によって、時間と共に香りが変化します。

そして、この香りの変化によって、香りは3段階に分けられます。

トップノート(うわだち) つけてから5~10分で匂う最初の香り。
ミドルノート(なかだち) つけてから30分~1時間の香りのこと。
ベースノート(あと残り) つけてから2時間以上残る香り。

②オーデコロン・トワレ・パフュームコロン

オーデコロンは、香水に比べ香料の配合量が少なく、使いやすくしたものを言います。

オーデコロン・オードトワレ・パフュームコロンの違いは、調合香料賦香率(基剤に溶かした香料の割合)にあります。

芳香製品名 調合香料の割合
香水 15%~25%
オーデコロン 約3〜5%
オードトワレ 約5〜10%
パフュームコロン 約10〜15%
賦香律と香りの持続時間の関係は?

賦香率が高いと香りの持続時間が長く、低いと短くなります。

オーデコロン

オーデコロンは、香りが1〜2時間持続します。

一般に清涼感、爽快感のある柑橘系や花香調の単純な香りが多く、風呂上がりや、おしぼりやシーツに香りをつけるなど利用範囲がかなり広いです。

  • 調合香料賦香率 約3〜5%
  • 香りの持続時間 約1〜2時間

オードトワレ

オードトワレは軽くソフトな香りが3〜4時間持続します。

香りは香水に近い。

  • 調合香料賦香率 約5〜10%
  • 香りの持続時間 約3〜4時間

パフュームコロン

パフュームコロンは、香りが持続時間は4〜5時間持続します。

パフュームコロンの香りは香水に最も近いです。

  • 調合香料賦香率 約10〜15%
  • 香りの持続時間 約4〜5時間

さまざまな芳香製品



芳香石けん

石けんの洗浄効果と一緒に芳香も楽しめる芳香製品。

粉末香水

タルクに1〜3%の香料が含まれたもの。

湯上がりに散布して使用する。夏季の使用に最適。

粘り香水

混合基剤(牛脂、ワセリンなど)に、3〜10%の香料が含まれたもの。

手首や耳の裏につけて楽しむ。

香油

油脂類の基剤に香料を溶解したもの。

香水に比べて香りの持続時間が長い。

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芳香製品まとめ表

香水 エタノールに15%〜25%の調合香料を溶解し熟成させたものの
オーデコロン 香水に比べ香料の配合量が少なく、使いやすくしたもの

  • 調合香料賦香率 約3〜5%
  • 香りの持続時間 約1〜2時間
オードトワレ 香水に比べ香料の配合量が少なく、使いやすくしたもの

  • 調合香料賦香率 約5〜10%
  • 香りの持続時間 約3〜4時間
パフュームコロン 香水に比べ香料の配合量が少なく、使いやすくしたもの

  • 調合香料賦香率 約10〜15%
  • 香りの持続時間 約4〜5時間
芳香石けん 石けんの洗浄効果と一緒に芳香も楽しめる芳香製品。
粉末香水 タルクに1〜3%の香料が含まれたもの。

湯上がりに散布して使用する。夏季の使用に最適。

粘り香水 混合基剤(牛脂、ワセリンなど)に、3〜10%の香料が含まれたもの。

手首や耳の裏につけて楽しむ。

香油 油脂類の基剤に香料を溶解したもの。

香水に比べて香りの持続時間が長い。

サンケア製品(過去出題)

サンケア製品とは?



サンケア製品は、サンスクリーン製品、サンタン製品、アフターサンケア製品などの総称です。

基剤には、乳液や、オイルタイプ、ローションタイプなど様々な種類があります。

サンケア製品は、時間の経過とともに汗で流れ落ちるので、効果の維持するためには数時間ごとに塗り直す必要があります(重要)

太陽光について

太陽光とは?

A.太陽光とは、太陽から届く光のことを言います。

太陽の光は、波長により赤外線可視光線及び紫外線に分けられます。

可視光線よりも波長の短いものが紫外線(ultraviolet: UV)と呼ばれ、紫外線は、波長の長いほうからA・B・Cと大別されます。

UV-A

UV-A(波長が約320-400nmの長波長紫外線)は、皮膚の真皮にまで侵入し、光老化を引き起こす原因になると共に、表皮のメラニン形成細胞を刺激し、メラニン色素を形成し肌を黒化させます。

UV-B

UV-B(波長が約280-320nmの中波長紫外線)は、皮膚に急性の紅斑や、数日後に肌を黒くする色素沈着を引き起こさせます。

UV-C

UV-C(動植物に有害な波長が約280nm以下の紫外線)は、大気中のオゾン層でほとんど吸収され、地上には約280-400nmの波長の紫外線が降り注いでいる。

紫外線に対しての防御反応

皮膚は、長時間太陽光線の照射にさらされると、紫外線に対して2種類の防御反応を示します。

↓2種類の防御反応は、以下の通りです。

①サンバーン 急性の炎症を起こし紅斑(サンバーン)を示すもの。

サンバーンは主に、UV-Bによって引き起こされます。

②サンタン メラニンを増加させ、肌の色を黒くする。

主に、UV-Aによっても引き起こされます(UV-Bによっても引き起こされることもある。)



サンケア製品まとめ表

サンスクリーン製品 UV-AとUV-Bを防御し、サンタンとサンバーンの両方を防ぎ、日焼けを防止する製品

紫外線の吸収剤のうち、一つでUV-A及びUV-Bを吸収するものはなく、UV-Aを吸収する紫外線吸収剤とUV-B を吸収する紫外線吸収剤の2つを併用したものが多いです。

サンタン製品 皮膚に炎症(サンバーン)を起こさず、肌に健康的な小麦色を作るのに用いられる製品。

UV-Bを吸収する紫外線吸収剤のみを配合し、UV-Aを透過させる。

アフターサンケア製品 日焼けによる炎症や疼痛感を和らげる目的で用いられる製品のこと。

カラミンローション(多層式化粧水)などがあります。

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日焼け防止とSPFなど

市販のサンスクリーンまたはサンタン製品には、紫外線防御の指標としてSPF値やPA分類が表示されています。

一般的にはSPF値が高く、PAの+が多いほど、紫外線の防止効果は大きい

PAとは?

PAはUV-Aを防御する程度を示す値です。

PAの表示は+が多いほどUV-Aの防止効果が高いです

SPFとは?

SPF値は中波長紫外線(UV-B)を防御する程度を示す値です。

日本ではSPF値を50+までに統一しています。

SPFの数字の意味は?

SPF値は、サンスクリーン製品を用いた場合、素肌の時と同程度の日焼けを起こすのに何倍の時間を要するかを示したもので、数値が大きいほど効果が高いです。

日焼け止めの選定基準

SPF値 PA値 選ぶ基準
20以下 PA+

PA++

軽い散歩、買い物などの日常生活
20

30

PA++

PA+++

屋外での軽い運動、スポーツなど
30

50

PA+++

PA++++

炎天下のスポーツ、海のレジャーなど
50+ PA++++ 紫外線がとても強い日、紫外線に敏感な人など





PA・SPFは何に定められている?

日本化粧品工業連合会により、化粧品業界の統一基準として定められています。

  • SPF値はUV-B
  • PAはUV-A

美白用香粧品

美白用香粧品とは、紫外線による肌の黒化を防止するだけでなく、しみやそばかすの発生を抑制し、より美しく・白くという願望に応えるために開発された製品のことを言います。

市販の美白用製品はすべて医薬部外品です。(メラニン色素の生成機構に直接作用するため)

美白用成分は、より美しく・白くという願望に応えるため、紫外線吸収剤と併用されることが多いです。

しみやそばかすの発生原因

しみやそばかすは、皮膚の内側でメラニンが生成されることで現れます。

皮膚に紫外線が当たることでメラニンを生成させる酵素であるチロシナーゼが活性化し、メラニンの原型であるチロシンを、メラニン中間体メラニンへと変化させます。

チロシナーゼ

チロシナーゼは、メラニンを生成させる酵素で紫外線が照射されることで活性化し、メラニンが作られやすくなります。

市販品の美白成分には、そんなチロシナーゼの生成を抑えるもの(アルブチン、ソウハクヒエキス)・チロシナーゼの活性化を抑えるもの(エラグ酸)があります。

チロシン

チロシンは非必須アミノ酸の1つで、体内で必須アミノ酸のフェニルアラニンからつくられます。

チロシンは、皮膚のメラニンの合成原料(メラニンの原型)になっています。

メラニン中間体

チロシンからメラニンに変わるまでの中間のものを言います。

メラニン中間体の生成を阻害する効果が認められた成分には、プラセンタエキスがあります。

市販品の美白成分の種類

市販品の美白成分には、以下のようなものがあります。

  1. アルブチン
  2. 桑白皮(ソウハクヒ)エキス
  3. プラセンタエキス
  4. エラグ酸
  5. ビタミンⅭ(アスコルビン酸)の誘導体

美白成分の説明

①アルブチン…コケモモやブルーベリー中に根に含まれている美容成分。(ハイドロキノンとグルコースとの結合体)

チロシナーゼ生成阻害やメラニン生成抑制効果がある。

②桑白皮(ソウハクヒ)エキス…クワの根の含まれる美容成分(ハイドロキノンとグルコースとの結合体)

チロシンキナーゼ生成阻害やメラニン生成抑制効果がある。

プラセンタエキス…メラニン中間体の生成を阻害する効果が認められた成分。

エラグ酸…紫外線によるチロシナーゼの活性阻害効果をもつことが臨床的に認められている成分。(リンゴやユーカリなどの食物中に存在する)

ビタミンⅭの誘導体…美白用香粧品の成分の主流

制汗・防臭剤



体臭の不快な臭気の主な原因は、わきの下に分布するアポクリン腺(×エクリン腺)からの分泌物が、微生物により分解されたにおいです。

市販の制汗・防臭剤には、パラフェノールスルホン酸亜鉛やアラントインクロルヒドロキシアルミニウムなどの収れん剤が用いられます。

剤形の種類

市販の制汗・防臭剤には、液状、粉末状、スティック状、クリーム状のほかエアゾールタイプ、ロールオンタイプなど様々なものものがあります。

携帯に便利で使用法が簡単なロールオンタイプや、スプレータイプのものが良く用いられます。

【体臭防止方法】

【体臭防止方法】

  • 収れん剤による発刊抑制…強力な収れん剤により毛孔や汗孔のたんぱく質を凝固して閉塞し、発刊を抑制する。
  • 殺菌剤による体臭防止…アポクリン腺からの分泌物を分解する微生物の発育・活動を抑制する。
  • 香料によるマスキング…通常の体臭の程度ならば香料によりカバーすることができる。

ニキビ用香粧品

ニキビは尋常性痤瘡といい、青年期の人口の半数近くが悩まされていると言われています。

ニキビの発生原因は、以下のような原因が重なって起きている場合が多いです。

【ニキビの発生原因】

  • 体内的要因…内分泌中異常(ホルモンのアンバランス)、遺伝性
  • 細菌感染…アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌
  • 食事の影響…脂肪、糖類の過剰摂取、ビタミンA・B群の欠乏
  • 精神的作用:自律神経失調症

総まとめ問題

SPF値とPA分類についての次の記述のうち、間違っているものはどれか。

(1) PA+ と表示された製品より、PA++ と表示された製品のほうが、UV-B の防御効果が高い。

(2) SPF 値は、UV-Bを防御する程度を示すものである。

(3) PA の分類表示は、UV-Aの防御効果の程度を示したものである。

(4) SPF 値の大きい製品を使ったほうが日焼けしにくい。

正解(1)・・・PAの表示は+が多いほどUV-Aの防止効果が高い力

香水に関する次の記述のうち、間違っているものはどれか。

(1) 調合香料の賦香率は、オードトワレより香水のほうが高い。

(2) 香料でかぶれやすい人は、衣服にスプレーして使うとよい。

(3) 香水は、基本的にメタノールに10〜15%の調合香料を溶解して熟成したものである。

(4) 香水は、使用中に時間の経過と共に香りが変化する。

正解(3) ・・・香水は、基本的にはエタノールに15%〜25%の調合香料を溶解し熟成させたものである。

制汗・防臭剤に関する次の記述のうち、 間違っているものはどれか。

(1) 制汗・防臭剤に含まれる香料にはマスキングによる防臭効果がある。

(2) パラフェノールスルホン酸亜鉛の収れん作用で発汗を抑制することができる。

(3) 体臭の不快な臭気は、エクリン腺からの分泌物そのもののにおいである。

(4) 制汗・防臭剤に含まれる殺菌剤は、微生物の発育・活動を抑制する。

正解(3) ・・・ 体臭の不快な臭気の主な原因は、わきの下に分布するアポクリン腺からの分泌物が、微生物により分解されたにおいである