香粧品

19.香粧品用原料(水性原料・水・エタノール) まとめ

はじめに

 

カラー剤、パーマ剤などの香粧品は、髪を染めることができる成分を水に溶かしたり、髪にウェーブをつけることができる成分をに溶かして、使用しています。

また、香水の匂いを作る成分(調合香料)を溶かすためにエタノールなどが使用されています。

このように、水やエタノールなどの水性原料と呼ばれるものは、香粧品の有効成分を溶かしこむという大きな役目を果たしています!

他にも、エタノールには殺菌作用や、収れん作用など様々な性質があります。

詳しく学んで一緒に水性原料マスターになりましょう!!

水は多くの種類の物質を溶かす重要な溶媒(物質を溶かしている液体)です。

また、無機化合物(炭素を含まない化合物)なので無機溶媒とよばれます。

健康な肌の角質層の水分量は約15〜20%、健康な髪の水分量は10〜15%といわれている。

肌や髪の柔軟性と弾力性を保ち、健全な状態を維持するためには、水分の保持と補給が重要になってきます。

精製水って何?



常水(=水道水や井戸水)をイオン交換樹脂(水をきれいにするもの)などに通して不純物を除いたものを精製水と言います。

香粧品では、主に常水ではなく精製水が使われます。

水に不純物が多く含まれると香粧品の品質を低下させることがあるからだね!

でも、常水やミネラルウォーターなどの天然水を用いる香粧品も存在するよ!

精製水は、常水を綺麗にしてグレードアップさせた水って感じだ!

溶液と溶媒って何?

溶液

物質が均ーに溶け合い液体の状態になっているとき、この液体をを溶液といいます。

水を溶媒とする溶液は、水溶液と言います。

水を溶媒とする溶液は、水溶液と言います!

溶媒

物質を溶かしている液体を溶媒といいます。

化粧水や乳液シャンプーやパーマ剤などの溶媒としてよく使われますね!

溶質

液体の中に溶けている物質を溶質といいます。

水溶液(例:食塩水)

「溶質」(溶けている物質)   →  食塩

「溶媒」(溶かしている液体)  →  水

「溶液」( 溶質 + 溶媒 ) →  食塩水

水に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 多くの物質を溶かす有機溶媒である。
(2) 化粧水や乳液シャンプーやパーマ剤などの溶媒としてよく使われる。
(3) 健康な肌の角質層の水分量は10~20%である。
(4) 常水やミネラルウォーター,海洋深層水には不純物があるので,香粧品に使うことはなく,使っているのは精製水だけである。

正解(2)

(1)…水は多くの種類の物質を溶かす重要な溶媒であり、無機化合物(一般に、炭素を含まない化合物)なので無機溶媒とよばれる。

(3)…健康な肌の角質層の水分量は約15〜20%、健康な髪の水分量は10〜15%といわれる。

(4)…常水やミネラルウォーター、海洋深層水などの天然水を用いる香粧品も存在する。

エタノール



エタノールは、水では溶けないものを溶かすために香粧品に用いられる水性原料です。

水とも混じり合うことができ、溶媒として大きな働きを持ちます。

エタノール(エチルアルコール)は、有機化合物(炭素を含む化合物)です。

【エタノールの分子式】

C2H5OH

エタノールの効能

エタノールの効能には、以下のようなものがあります。

  1. 洗浄作用
  2. 収れん作用
  3. 消毒・殺菌作用

それぞれ見ていきましょう!

①洗浄作用

エタノールは、塗布することで皮膚や毛髪の汚れを落とす清浄作用を持ちます。

②収れん作用

収れん作用とは、皮膚を引き締める作用のことをいいます。

エタノールは、揮発(通常の温度で液体が気体になること)しやすく、皮膚に塗布すると蒸発して熱を奪い、皮膚の表面に冷感をあたえて皮膚組織を引き締める収れん作用があります。

③消毒・殺菌・静菌作用

高濃度のエタノールは消毒・殺菌作用を持ち、濃度が低くても、静菌(雑菌の繁殖を抑制する)作用があります。

約80%のエタノール水溶液は、消毒用エタノールとして使用され、濃度が低いものは、静菌作用を活用し、防腐剤として配合される場合もあります。

エタノールの類似物(過去出題)

イソプロパノール(イソプロピルアルコール)

エタノールと同様に、溶媒や防腐の目的で用いられるアルコールです。

エタノールと同様に殺菌力があり安価ですが、独特の臭いがあるためエタノールほどは使用されません。

おしぼりの殺菌などに使用されます。

メタノール(メチルアルコール)(過去出題)

毒性が強く、体内に蓄積されて視神経障害など中毒症状を起こすおそれがあるアルコールです。

メタノールは、化粧品基準で配合が禁止されています!

メタノールは配合禁止!

メタノールはこれでもかというほど過去問や問題集に現れます。

アルコールに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか

(1) メタノールは,収れん作用があり,収れん化粧水などに用いられる。
(2) エタノールは,毒性が弱く,溶媒や殺菌消毒の目的で使用される
(3) エタノールは水と任意の割合で混じり合い,化粧水やオーデコロンの溶媒として使われる。
(4) 濃度が高い(約80%)と殺菌消毒作用を示し,濃度が低くても制作用があるため防腐剤としても用いられる。

正解(1)…メタノール(メチルアルコール)は毒性が強く、体内に蓄積されて視神経障害など中毒症状を起こすおそれがあるため、化粧品基準で配合が禁止されている。



アルコールに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) メタノールは, メチルアルコールともいう。
(2) メタノールは,毒性が弱く,香粧品の液体原料として化粧水やヘアトニックなどに使用される。
(3) エタノールは、エチルアルコールともいう
(4) エタノールは,皮膚に塗布すると,皮膚組織をひきしめる収れん作用を有する。

正解(2)…メタノール(メチルアルコール)は毒性が強く、体内に蓄積されて視神経障害など中毒症状を起こすおそれがあるため、化粧品基準で配合が禁止されている。

アルコールに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) エタノールは, 毒性が高く視神経障害などの中毒作用を持つため,化粧水の原料に用いられない。
(2) 揮発しやすく,皮膚に塗布すると蒸発する際に熱をうばい冷感をあたえる。
(3) イソプロパノールも溶媒・防腐効果があり安価であるため, エタノールの代わりによく使われる。
(4) 消毒作用を示すには,約80%の濃さが必要である。

正解(1)…メタノールは, 毒性が高く視神経障害などの中毒作用を持つため,化粧水の原料に用いられない。