美容技術理論

21.着付け①(基礎・礼装・準礼装・生地・帯・小物・ウエディングドレス) まとめ

目次
  1. いろいろな着物
  2. 女子礼装
  3. 男子礼装
  4. 礼装生地
  5. 着物と季節の関係
  6. 準礼装
  7. おしゃれ着、カジュアル着
  8. 着物の仕立て方
  9. 小物
  10. 花嫁の和装
  11. 礼服の注意点
  12. 花嫁の洋装

いろいろな着物

着物には、格の高い礼装、少し楽にした準礼装、おしゃれ着、カジュアルなものなど様々なものがあります。



それぞれに該当する着物は、下の表の通りです。

礼装になるもの 準礼装になるもの おしゃれ着、カジュアル
  1. 振袖
  2. 留袖
  1. 訪問着
  2. 付け下げ・・・訪問着より格下
  3. 色無地(紋付き)
  4. 江戸小紋 + 一つ紋・・・色無地(紋付き)と同格
  1. 小紋
  2. 紗給

この記事では、上の表に載っているそれぞれの着物について詳しく見ていきます。

それでは、レッツゴー!

女子礼装

女子礼装には、

  1. 振袖
  2. 留袖

があります。

第一礼装の半襟は白を使用することが多いです。

「半襟」って何?

「半襟」とは、着物の下に着る下着「長襦袢」(ながじゅばん)に付ける「襟」の事です。

長襦袢は、着物に首の汚れや皮脂、汗が付かないようにする為に保護すること役割があり、その長襦袢本体の襟部分に汚れが付かない様に「半襟」を付けます。

①振袖

未婚女性が着用する最も格式の高い礼装が、振袖です。

振袖は、全体的に模様が施されていて(総模様という)、とても華やかな着物です。

振袖の分類は?

袖の長さに、より大振袖・中振袖・小振袖に分けられます。

種類 袖の長さ
大振袖 1m10cm内外
中振袖 1m内外
小振袖 80cm内外

振袖は、色の違いによって、黒振袖・色振袖に分けられます。

振袖 ❶黒振袖 黒地のもの

明治時代には、黒振袖が花嫁の礼装とされていました。

現在は、お色直しに用いられています。

❷色振袖 黒地以外のもの

現在は、お色直しに用いられています。

黒振袖、色振袖の袖丈は?

いずれも袖丈は1m以上

黒振袖・色振袖の裾ふき、袖口ふき、着物の丈は?

裾ふきと袖口ふきが厚く、着物の丈も長く裾を引いて着ることができるように仕立てられています。

裾ふき

裾(すそ=着物の足元付近)の裏面を表に返して、縁(ふち)のようにしてある部分

袖口ふき

袖口(そでぐち=着物の手元付近)の裏面を表に返して、縁(ふち)のようにしてある部分

②留袖



女子礼装の一つで、黒留袖と色留袖を合わせて留袖といいます。

留袖は、腰から裾にかけてだけ模様があるので、裾模様とよぶこともあります。(振袖は全体的に模様がありますね)

また、黒留袖は、江戸褄(えどづま)と呼ばれることもあります。

帯は格の高い袋帯を使用することが多いです。

留袖の分類は?

留袖は、色の違いによって、黒留袖・色振袖に分けられます。

留袖 ❶黒留袖 黒地のもの。染抜きの五つ紋。

既婚女性の和装の礼服。

黒留袖は、結婚式列席の親族、仲人夫人が着用します。

❷色留袖 黒地以外のもの。染抜き五つ紋・三つ紋・一つ紋があります。

既婚女性に限らず着用できます

結婚披露宴出席の知人・友人などが着用します。

色留袖の五つ紋は黒留袖と同格?

色留袖の五つ紋は黒留袖と同格です。

黒留袖が染抜きの五つ紋ですが、色留袖は染抜き五つ紋・三つ紋・一つ紋があります。

江戸褄(えどづま)

腰から裾にかけてのみ模様の入った着物を江戸褄模様と言います。

黒留袖は、腰から裾にかけてのみ模様の入った着物なので、江戸褄と呼ばれることもあります。

男子礼装

男子礼装ってどんなの?

染み抜き五つ紋付き、黒羽二重の着物と羽織、仙台平などのの袴姿が男子第一礼装とされています。

【男子礼装の特徴】

  • 染み抜き五つ紋
  • 黒羽二重の着物&羽織
  • 仙台平などの

TPOは?

既婚・未婚の区別慶弔の違いもほとんどなく、婚礼や成人式などに着用されています。

礼装には白の半襟をつけ、帯は角帯を用います。

羽二重

高級な絹織物の一つ

礼装生地

女子



生地

女子の和装の礼装生地緞子(どんす)・紋綸子(もんりんず)・縮緬(ちりめん)などを用い、夏物では、(ろ)あるいは(しゃ)が用いられます。

【礼装生地】

女子の和装の礼装生地には、以下のようなものが使用されます。

  • 緞子(どんす)
  • 紋綸子(もんりんず)
  • 縮緬(ちりめん)

【夏物生地】

女子の和装の夏物生地には、以下のようなものが使用されます。

  • (ろ)…付け下げ、夏用振袖、訪問着などの(準)礼装に使用される生地。縦と横方向に織られた糸の間に隙間(透き目)のある絹織物。
  • (しゃ)…絽(ろ)と同じ夏用生地でも、礼装用の生地とはされていません。絽(ろ)より隙間(透き目)が多く、軽い絹織物。

絽や紗は、織り上げて白い生地後からに色や模様を入れる「染め」という技法がよく使われます。

逆に、糸を染めてから織り上げるものを「織り」と言います。(夏大島などの生地が織りで作られます)

男子

生地

男子の礼装生地は黒羽二重が正式とされています。

夏向きにはを使用する場合があります。

着物と季節の関係

仕立て方 特徴 適した季節
①袷(あわせ) 裏地つきの着物(布がダブル!)

あったかい

1〜5月、10月〜12月
②単衣(ひとえ) 裏地をつけない着物

季節の変わり目(夏の始まりと終わり頃)に着る

6月(梅雨の間)と9月(初秋)
③うすもの 薄い生地の着物

涼しい

7月〜8月

①袷(あわせ)

袷(あわせ)は、裏地つきの着物です。

袷(あわせ)の着物の裾と袖口につける裏地のことを、裾まわし(八掛=はっかけ)と言います。

裾まわし(八掛=はっかけ)

袷(あわせ)の着物の裾と袖口につける裏地のこと。

大振袖では、表地と同じ生地を使うため、共八掛(ともはっかけ)と言う。

②単衣(ひとえ)

単衣は、裏地をつけない着物です。

初夏から梅雨の間(6月中)と初秋(9月中)は単衣仕立てを着ます。

③うすもの

うすものとは、絽や紗、夏大島などの透き通った生地のことをいいます。

準礼装



女子の準礼装には、

  1. 訪問着
  2. 付け下げ
  3. 色無地(紋付き)

があります。

①訪問着

訪問着は、一つ紋を付けて準礼装として着用されます。

絵羽模様が施されています。

絵羽模様とは、縫目のところも柄が続いて全体が一枚の絵のようになっている模様のことを言います。

②付け下げ

付け下げは、裾(すそ=着物の足元付近)から向きの模様が描かれています。

付け下げは模様が着物全体で繋がっていなく、模様が点々と配置されています。

工程が少ないので、訪問着より格が下になります。

③色無地

色無地は、黒以外の色で染めた、無地の着物のことをいいます。

紋を付ければ準礼装になります。

紋がなければおしゃれ着、普段着になります。

おしゃれ着、カジュアル着

女子の着物のおしゃれ着、カジュアル着には、

  1. 小紋(こもん)
  2. 紬(つむぎ)
  3. 紗袷

があります。

①小紋(こもん)

小紋とは?

小紋は、小さい模様を型を使って布地全体に施した着物のことをいいます。

江戸小紋

江戸小紋は柄が細かく、江戸時代の武士が(和服における男子の正装の一種で、肩衣(上)と袴(下)とからなる二部式の衣服)に染めていました。

江戸小紋に一つ紋を付けると、色無地と同格の準礼装になります。

よくある織田信長の肖像画のあの服装が裃です

②紬(つむぎ)

紬とは?

紬は、真綿から手紡ぎ(てつむぎ=機械ではなく糸車を使い手で糸をつむぐ手法)の細糸で織られた絹織物です。

紬は、高級品でも礼装や準礼装にはなりません。

③紗袷

紗を2枚合わせにした特別なおしゃれ着のことを紗袷といいます。

紗拾は絽(ろ)と違って礼装用にはなりません。

その他の着物に、袴がありますが、現在の袴姿は、明治時代の女学生の制服として着られたものからきています。帯は半幅帯か細帯を使います。

浴衣も帯は半幅帯を使います。

着物の仕立て方

裾ふき

裾(すそ=着物の足元付近)の裏面を表に返して、縁(ふち)のようにしてある部分

袖口ふき

袖口(そでぐち=着物の手元付近)の裏面を表に返して、縁(ふち)のようにしてある部分

江戸褄(えどづま)

腰から裾にかけてのみ模様の入った着物を江戸褄模様といいます。

黒留袖は、腰から裾にかけてのみ模様の入った着物なので、江戸褄と呼ばれることもあります。

裾まわし(八掛=はっかけ)

袷(あわせ)の着物の裾と袖口につける裏地のこと。

大振袖では、表地と同じ生地を使うため、共八掛(ともはっかけ)と言います。

比翼仕立て

裾・袖・襟などに布を縫い付けて、2枚重ねのように見せかける仕立て方

帯は、幅が約30、丈(長さ)が約4mのものが一般的です。

帯の種類



帯には、柄のつき方によって全通六通があります。

全通は帯全体に柄があり六通は胴の1巻き分の長さに柄の入っていないものです。

❶全通 帯全体に柄があり
❷六通 胴の1巻き分の長さに柄の入っていないもの

いろいろな帯の種類

種類 特徴
掛下帯 打掛の下に締める礼装用の帯のこと

花嫁衣装に用いられます。

丸帯 帯幅が普通の2倍に織られている帯。広帯ともいう。

丸帯は、主に花嫁衣装に用いられますが、留袖にも使われることがあります

袋帯 帯地を袋状に織ったり、表地と裏地を袋状に仕立てた帯
名古屋帯 お太鼓になる部分を普通幅、胴に巻く部分を半幅に仕立てた帯のこと
袋名古屋帯 袋帯の仕立ての簡単さと、名古屋帯の軽さをいかしたものとして考案された帯です。
半幅帯 仕立て上がりの帯幅が通常の半分の15cmの帯。
細帯 半幅以下の帯幅の細い帯
角帯 男性用帯。帯幅は約9~10cm、丈4m前後
兵児帯(へごおび) 角帯よりくつろいだ場面で使用される、幅広い布地の帯

掛下帯

掛下帯は、打掛の下に締める礼装用の帯のことです。

現在では、打掛も掛下帯も花嫁衣装に用いられます。

丸帯

丸帯は、主に花嫁衣装に用いられますが、留袖にも使われることがあります

帯幅が普通の2倍に織られているので広帯ともいいます。

帯の中で最も格調高いとされるのは、幅70cm、丈4.2m前後のもの。

袋帯

袋帯は、帯地を袋状に織った、あるいは表地と裏地を袋状に仕立てた帯です。

幅30cm、丈4.5m前後。明治後期、重くて締めにくい丸帯の代用として作られました。

礼装用から外出用まで幅広く用いられます。

名古屋帯

名古屋帯は、お太鼓になる部分を普通幅、胴に巻く部分を半幅に仕立てた帯のことです。

幅広い服装の時に使用されます。

織名古屋帯染名古屋帯があり、織名古屋帯は訪問着から外出用、染名古屋帯は織りの着物の際に使われます

幅30cm、丈3.5m前後

袋名古屋帯

袋名古屋帯は、袋帯の仕立ての簡単さと名古屋帯の軽さをいかしたものとして考案された帯です。

帯芯(=帯の硬さを調節する布)を入れる必要がなく、軽くて締めやすいのが特徴。

幅が8寸(30.5cm)なので「八寸名古屋」ともよばれます。

半幅帯

半幅帯は、帯幅が通常の半分の15cmの帯。

丈は3.3 ~ 3.8mの帯。

半幅帯は博多織に多いです。

細帯

細帯は、半幅以下の帯幅の細い帯です。

丈は3.6 ~3.8m。金欄などを用いたものは、舞台用や小袖風な帯結びに用いられます。

角帯

角帯は、男性用帯です。

一般的な帯幅は約9~10cm、丈4m前後で、袋帯や単帯、芯を入れて仕立てたものがあります。

兵児帯(へごおび)

兵児帯は、角帯よりくつろいだ場面で使用される、幅広い布地の帯です。

兵児帯の「兵児」は、鹿児島地方で「青年の男性」という意味です。

帯の模様

帯の模様は、一方向に描かれています。

模様の上側の端を手先、下側の端をたれ先と呼びます。

小物



花嫁衣装には、必ずつけられる小物として、懐剣・末広・筥迫があります。

小物の種類

帯締め

帯締めは、帯がほどけないように、帯の上から締めるひも

弔事では、主に黒が使用されます。

帯留め

↑帯締めにつける装飾品。

法事・弔事には帯留めは、使いません。

帯枕

帯枕は、帯の形を整える道具です。

帯揚げ

↑帯枕の上にかけて用いるもの。

礼装用として、慶事には白無地、色留袖の場合は、淡い色、喪服用はまたは白無地が用いられます。

しごき(しごき帯)

花嫁衣装や七五三女児の祝着などの礼装に用いる飾り帯。

江戸時代は抱え帯と呼ばれ、お端折(おはしょり)をとめるための帯でした。

おはしょりとは?

・・・女性用の長着(足首あたりまである丈の長いきもの)において、腰のあたりで布を折り上げちょうど良い丈にする着方、またその折り畳んだ部分のことを言います。

抱え帯(平ぐけ帯)

しごきと同じ用途に使う帯の一種。幅約6cm、長さ約2.65m。

懐剣

懐剣は、護身用短剣です。

花嫁衣装で用います。

懐剣は、知恵とやさしさと覚悟を表します

末広

末広は、扇子の別名で、慶事、結婚式、七五三に用いられます。

結婚式では、花嫁・花婿と、親族や仲人などが身につけます。

片面に金が塗られており、金のほうを前にして帯に差します。

末広は、「新しい家庭が末広がりに栄えるように」という意味が込められています。

筥迫

筥迫は、懐に挟んで持つ装飾具です。

花嫁、女子の七五三のときに装飾として用いられます。

筥迫には、女性のための小さな七つ道具(鏡や白粉、紅筆などの化粧道具や懐紙櫛、楊枝等)が納められていました。

花嫁の和装

伝統的な和装の花嫁姿は格式が高いと言えます。

現在の花嫁衣装に用いられている白打掛(白無垢)、色打掛などの起源は桃山時代の上級武家の夫人の正装で、白打掛は挙式に、色打掛は披露宴に着られることが多いです。

白打掛は最も格式が高いとされ、白の綿帽子や角隠しなどを用いると、更に格が上がります。

この花嫁衣装には、必ずつけられる小物として、懐剣・末広・筥迫があります。

礼服の注意点



礼装は、気高さや上品さ(品位)を大切にし、派手(華美)にならないように注意して選びましょう。

慶事の礼装の注意点

慶事(祝い事・めでたいこと)の場合には、近親者が礼服を着用するのが一般的です。

相手との関係、自分の立場、儀式の主旨を考え、常に主役を引き立て、自分だけ着飾ることのないようにします。

葬儀の礼装の注意点

葬儀に際しては、黒の喪服を着用し、近親者及び特別な関係の人は、喪服に喪章をつけます。

それ以外の人は、喪服を着た場合には喪章をつけません。

弔問の礼装の注意点

弔問の場合は、化粧や衣服には心を配り、派手なものを避けます。

衣服指定のない限り、黒または無地のダーク(暗色)系の背広、スーツを準礼服として良いです。

弔問とは?

A.故人の家を訪問して遺族、近親者の気持ちになって心から慰め、遺族にお悔やみの言葉を伝えること

慶弔の礼装の注意点

慶弔(よろこび祝うべき事と、悲しみとむらうべき事)いずれの場合も、相手と自分の関係をよく考え、主催者の意図、真意を見失うことのないように注意します。

花嫁の洋装

ウエディングドレスの色は、清純を表す純白が原則になります。

ドレスのデザインやベールの種類の組み合わせには特別な決まりはありません。

好きなスタイルをつくりあげることができます。

ウェディングドレスの種類

ウエディングドレスの基本シルエットは、以下の通りです。

  • Aライン
  • ベルライン
  • ソフトスレンダーライン
  • プリンセスライン
  • マーメイドライン
  • ミディドレス
  • ビスチェドレス

など

Aライン

アルファベットのAのようなシルエット。

デコルテは、ボートネック(船底のような緩やかなカーブ)になっています。

ベルライン



ウエストからベルのようにふわりと膨らんでいるシルエット。

デコルテはオフショルダーになっています。

ソフトスレンダーライン

全体的に体のラインを美しくみせるシルエットです。

デコルテは、首のラインにフィットするスタンドカラー(まっすぐ立った襟)

プリンセスライン

上半身がフィットし、腰から下はフレアーに広がったシルエットです。

デコルテはオフショルダー、胸元がV字にカットされているハートカット

マーメイドライン

人魚のようなシルエット。

デコルテは四角いスクエアカット。

ミディドレス

ドレス丈の短いシルエット。

デコルテはショールカラー(肩掛け風の襟)

ビスチェドレス

上半身がビスチェ型(肩ひもなしのウエストまでの下着のような形)になっているドレス。

デコルテは大胆に露出されます。



①ソフトスレンダーライン ②マーメイドライン ③プリンセスライン ④Aライン ⑤ベルライン ⑥ミディドレス ⑦ビスチェドレス

ベールの種類

ウエディングドレスのベールの種類は以下の通りです。

  • ダブルロングベール
  • ダブルショートベール
  • マリアベール
  • フードベール

ダブルロングベール

2枚重ねになったロング丈のベール。

挙式によく使用されます。

ダブルショートベール

腰までの長さのベール。

披露宴時によく使用されます。

マリアベール

1枚の薄布を頭からかける聖母マリアのようなベール。

フードベール

洋服のフードのようにかぶるベール。