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衛生管理

8.⭐️感染症(汚染・感染・発病・免疫・予防) まとめ

<<チェックポイント>>

衛生管理では、

① 公衆衛生・環境衛生
② 感染症
③ 衛生管理技術

が【重点項目】とされています。要チェックです。

目次
  1. 病原性・免疫
  2. 毒素
  3. 遺伝・変異
  4. 汚染・感染・発病
  5. 不顕性感染・持続性感染・日和見感染
  6. 免疫・抗原・抗体・受動免疫
  7. 予防接種
  8. ワクチン
  9. 感染症発生の要因
  10. 感染症予防の3原則

病原性・免疫

病原性とは?

微生物が持っている、病気を起こす性質のこと。

  • 動物の種類や感染部位により、病原性を示したり示さなかったりすることがあります。
  • (例)腸チフス→ヒトには病原性を示すが、他の動物には病原性を示さない。また、腸には病原性を示すが、皮膚には病原性を示さない。

免疫とは?

生き物が持つ、感染防御の仕組みのこと。

  • 免疫が十分に働くと、感染したとしても発病には至らない。
  • 免疫より病原性の方が強いと、発病に至ります。



毒素

細菌が生成する毒性物質を毒素という。

毒素にはどんな種類がある?

外毒素内毒素があります。

外毒素

  • 細菌の体内でつくられた毒素が体外へ分泌されたもの。
  • (例)ジフテリア菌・破傷風菌・ボツリヌス菌…
  • ボツリヌス毒素は地球上で最も強い毒素。
  • 1gで約100万人分の致死量に相当します。(えぐい)

内毒素

  • 細菌の内部に存在する毒素で菌が壊れた時に体外へ出て、毒作用を及ぼすもの。
  • (例)チフス菌

遺伝・変異

遺伝

親の持つ形質が、そのままその子孫に与えられる現象。

変異

遺伝の過程中に、親と異なる性質を示す子が現れる現象。

  • 従来持っていた性質を獲得することもあれば失うこともあります。
  • 微生物の薬剤感受性の変異によって、従来の薬剤に対して耐性を獲得される(=今までの薬が効かなくなる)ことが感染症対策においては重要な問題となります。

「感受性が高い」とは?

感染症にかかりやすい状態のことを感受性が高いという

汚染・感染・発病

汚染とは?

体表面や器具などに病原体が付着したり、空気や水へ病原体が混入すること。

  • 口・消化器・鼻・呼吸器などの粘膜から侵入されやすい。
  • シェービングやマニキュアなどで皮膚が傷つけられると病原体が侵入しやすくなるため、これらを行う場合は十分に注意します。

汚染したらかならず感染する?

  • 汚染したらかならず感染するわけではない(重要)

例えば菌が手に付着した(汚染)としても手を洗えば菌は流れますよね!なので、汚染→感染とは限りません!感染予防には消毒が重要ということです!

感染とは?

病原体が人体の内部組織に侵入して発育・増殖すること

  • 病原体に感染した際、人体では防衛反応が起こります。
  • 防衛反応が成功したとき、病原体は発育・増殖されずに全て体外に排除されます。この場合は感染とはいわない。
  • 防衛反応が失敗したとき、病原体は増殖して感染します。
  • ある感染症にかかりやすい、抵抗力が低いことを、人体の感受性が高いという。

感染したらかならず発病する?

  • 感染したらかならず発病するわけではない(重要)

病原体に感染し発病するまでの期間を何という?

  • 病原体に感染し発病するまでの期間を、潜伏期という。

例えば感染したとしても、病原体よりも自らの免疫機能の方が強いと発病はしません!なので感染→発病とは限りません!病気の予防には免疫を高めることが重要ということですね!

病原体の定着部位

病原体が定着する部位は、病原体の種類によってほぼ決まっています。

  • 結核菌→主に肺。それ以外への定着もあります。骨なら骨結核。腎臓なら腎結核。
  • 赤痢菌→大腸
  • 腸管出血性大腸菌→大腸
  • チフス菌→小腸
  • 肝炎ウイルス→肝臓



不顕性感染・持続性感染・日和見感染

特殊な感染
不顕性感染(無症状感染)
  • 感染はしているが発病はしていない状態。
  • 特にウイルス感染では、ポリオや日本脳炎のようにほとんど無症状に終わるものもあります。
持続性感染
  • 感染した宿主がそのままの状態で病原体と共存している状態。
  • 【例】持続性B型肝炎・C型肝炎…
日和見感染
  • 健康であれば感染しないような弱毒な病原体に感染・発病すること。
  • 疾病や薬剤等のため宿主の抵抗力が低下しているときに起こりやすい。
  • 【例】エイズの症状(真菌による肺炎など)

垂直感染

感染症などが、母体から胎児へと感染すること。

発病とは?

感染して人体の組織や臓器に何らかの病的変化が起こる場合のこと。

  • 病原体の攻撃力が強く、人体の抵抗力が弱いときに起こります。
  • 重篤の場合死に至ることもあります。

潜伏期とは?

病原体が体内に侵入してから最初に症状が現れるまでの期間。

  • 感染症の種類によってほぼ決まっています。

常在細菌叢とは?(重要)

生後、特に皮膚や粘膜などに一定の細菌が常在、定着していること。

叢:そう…「群がる」という意味
  • 「じょうざいさいきんそう」と読む。
  • 病原体の侵入を防ぐ働きがあるが、感染源となることもあります。
  • ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものも知られています。

常在細菌叢は、どこに存在する?

  • 常在細菌叢は、鼻腔、顔面・皮膚、小腸、大腸、陰部・頸部・腋窩部に存在します。

常在細菌叢の人体への影響は?

  • 鼻腔には多数のブドウ球菌が存在し、感染源となることがある(重要)
  • ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものも知られています。
  • 常在細菌は、本来は強い病原性を持たないが、宿主の抵抗力が低下した場合などに、人体に対し悪影響を及ぼすことがある
常在細菌叢の分布
鼻腔 ブドウ球菌
顔面・皮膚 ブドウ球菌・レンサ球菌
小腸 腸内細菌
大腸 大腸菌
陰部・頸部・腋窩部 ブドウ球菌

免疫・抗原・抗体・受動免疫

免疫とは?

  • 免疫とは、人体がある種の感染症に対して抵抗力を持った状態。
  • 免疫の有無は過去の感染や予防接種を受けているかなどで変わります。
  • 免疫を獲得すると、リンパ球などの免疫細胞が抗原の記憶をしたり抗体生産の指示を出したりします。

抗原とは?

  • 免疫成立のための抗体産生を誘導する病原体や毒素などを総称して抗原という。
  • 病原体や毒素などの、免疫反応(抗体生産)を誘導する物質。悪者。

抗体とは?

  • 抗原が刺激となって人体の体液中にできる抗原に対抗する物質。正義。
  • 次に同じ抗原が体内に侵入した場合、結合して病原性をなくす。

受動免疫とは?

  • 母親から胎盤や子宮を通して受動的に受け継がれた免疫。
  • 生後数か月間で失われ、感染症にかかりやすくなります。

予防接種

予防接種とは?

病原体をもとにして作った製剤を体内に接種し能動的に免疫を獲得させ、感染症の予防をはかるもの。

  • 能動免疫の一種。
  • 現在、人に対して接種が義務化されているものはない。
  • 予防接種には主に定期任意臨時(厚生労働大臣が緊急に接種の必要があると認めたもの)の3種類があります。
  • 能動免疫 能動的に獲得する免疫のこと。(↔受動免疫)
  • 能動的 自らはたらきかけ、他に影響を与えること。
  • 受動的 他から動作・作用を及ぼされること。



定期の予防接種

定期の予防接種は、定められた時期に摂取する予防接種のこと。

定期的に摂取する予防接種ではないので注意!

定期の予防接種は義務?

  • 義務ではなく努力義務の予防接種。(受けなければならない予防接種ではなく、受けるように努めければならない予防接種。)

定期の予防接種には、どんなものがある?

定期の予防接種には、

  1. ポリオ
  2. 百日せき
  3. ジフテリア
  4. 破傷風
  5. 日本脳炎
  6. ヒトパピローマウイルス(小6〜高1女子)
  7. ヒブ
  8. 肺炎(小児と高齢者)
  9. 水痘
  10. B型肝炎
  11. 麻しん
  12. 風しん
  13. 結核
  14. インフルエンザ(65歳以上)

などがあります。

語呂合わせ:ポリ110番(ひゃくじゅうばん)日本のひと、ヒップは水に敏感、マシに拭けぃ!

↑①〜⑭の順に語呂合わせになっています!

定期の予防接種は、男女どちらの方が多い?

  • ちなみに定期の予防接種は、子宮頸がんなどのヒトパピローマウイルス(HPVウイルス)ワクチンの分、女性の方が一つ多い。

ヒトパピローマウイルス(HPVウイルス)ワクチンの予防接種による副作用とは?

  • 2013年6月、ヒトパピローマウイルス(HPVウイルス)ワクチンの予防接種による副作用(持続的な疼痛)があったことから一時期、「接種の積極的な推奨」が控えられていた。
  • 2020年10月、厚生労働省が自治体に対して、HPVワクチンの定期接種対象者に対して子宮頸がんやワクチンに関して個別通知で確実に知らせるよう依頼した。これは実質的な「接種の積極的推奨」の再開といえます。
  • ただし、「接種の積極的な勧奨」の差し控えが撤回されたわけではないので、正式な「接種の積極的な勧奨」の再開が求められています。

任意の予防接種

希望者に対して行われる予防接種のこと。

  • 予防接種法に関わらないもの。
  • (例)海外渡航前の狂犬病ワクチン

臨時の予防接種

厚生労働大臣が緊急に接種の必要があると認めた予防接種のこと。

  • (例)新型インフルエンザの発生時における予防接種

ワクチン

ワクチンとは?

予防接種に使用する製剤のこと。

ワクチンの種類にはどんなものがある?

生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドなどがある

生ワクチン

病原性を弱めてはいるが生きている病原体を使うワクチン。

  • 黄熱・風疹・麻しん・結核・痘瘡などのワクチンが生ワクチンです。

不活化ワクチン

病原体を死滅させた死菌を使うワクチン。

  • 日本脳炎・インフルエンザ・百日せき・ポリオ・B型肝炎・狂犬病などのワクチンが不活化ワクチンです。

トキソイド

害毒素の抗原性だけ残して無毒化したもの。

  • ジフテリア・破傷風などのワクチンがトキソイド(無毒化毒素)です。

感染症発生の要因

感染症の発生には、

  1. 感染源(病原体の存在)
  2. 感染経路
  3. 被感染者

が必要です。この3つを感染症発生の3大要因という。

感染源

感染源にはどんなものがある?

  • 病原体を含むもの
  • 病原体に汚染されたもの
  • 感染したヒトや他の動物
  • 感染源からの排泄物

特にヒトは潜伏期や回復期でも排菌し、感染を拡大させることがあります。

潜伏期病原体保有者

感染し、発病する前の潜伏期に排菌している者。

  • (例)インフルエンザ…

回復期病原体保有者

軽快後、まだ体内に病原体が残っていて排菌している者。

  • 発病後、症状がなくなり治ったように見えるが、菌が完全に体内から消失しておらず、その状態のまま社会生活を営む者などのことを指す。
  • (例)腸チフス・ポリオ…

無症候性病原体保有者

感染し排菌しているが症状がなく、本人が病原体を保有していることを自覚せず生活している者。

  • キャリア健康保菌者ともいう。
  • 本人が病原体を保有していることを自覚できず、普通に社会生活を営みながら感染源となるため、大きな感染源となる可能性が高い。
  • (例)B型肝炎・C型肝炎…

感染経路

感染経路にはどのように分けられる?

直接伝播型と間接伝播型に分けられる

直接伝播

  • 接触感染
  • 飛沫感染
  • 母子感染(胎内感染・垂直感染) など

間接伝播

  • 媒介物感染
  • 昆虫媒介感染
  • 空気感染(飛沫核感染・エアゾール感染)
  • 水系感染 など

白癖菌(はくせんきん)

カビの一種。患者や病原体保有者によって汚染されたタオルやスリッパに接触することにより感染する場合があります。(いわゆる水虫などになります。)



 

感染症予防の3原則

感染症予防の3原則にはどんなものがある?

  1. 病原体(感染源)への対策
  2. 感染経路への対策(遮断)
  3. 人への対策(宿主の感受性に関する対策)

①病原体(感染源)への対策

(例)検疫法による検疫、患者や病原体保有者の早期発見および対応・入院勧告・就業制限・検疫・隔離…

  • 医師が一類感染症患者を診断した場合の届け出は、感染源対策の一つです。

②感染経路への対策(遮断)

(例)汚染された場所の消毒・手指消毒・学級閉鎖・ロックダウン・ネズミや昆虫の除・水に対する対策…

③人への対策(宿主の感受性に関する対策)

(例)適切な健康管理・衛生思想の普及・予防接種・個人の衛生管理…