衛生管理

14.⭐️消毒法(基礎) まとめ

<<チェックポイント>>

衛生管理では、

① 公衆衛生・環境衛生
② 感染症
③ 衛生管理技術

が【重点項目】とされています。要チェックです。

目次
  1. 消毒法における用語
  2. 消毒の目的・対象・注意
  3. 消毒法の種類
  4. 消毒の特性
  5. 理学的消毒法
  6. 化学的消毒法
  7. 病原微生物とその抵抗力
  8. 消毒薬・消毒液の注意事項
  9. 総まとめ問題

消毒法における用語

殺菌

微生物を殺すことの総称。

消毒

微生物の中で病原微生物を殺す、もしくは除去し、感染力をなくすこと。

滅菌

あらゆる微生物を殺すか除去して、生きている微生物が存在しない状態にすること。

  • 滅菌された状態を無菌状態という。

防腐

乾燥・冷蔵・塩蔵・薬品の添加などの方法により、発育や作用を止めて腐敗を防ぐこと。



除菌

対象物から菌を除去すること。

汚染

病原微生物が物品などに付着、水や空気などに混入すること。

感染

病原微生物が生体内に侵入して、一定の組織や臓器内に定着し、増殖すること。

発病

感染を受けた生体に自覚的症状や他覚的症状などの病的変化が起こること。

消毒

汚染されているものから病原体を殺す、もしくは除去し、感染を防ぐこと。

病原微生物

人間を犠牲にして自己が増殖するもの。

非病原微生物

病原微生物以外の微生物。

  • 非病原微生物と考えられるものによって病気が起こることもあります。
  • 非病原微生物の中には、人に有益な有用微生物というものもいます。
  • 有用微生物の例→酵母菌・乳酸菌…

溶質

溶液の中に溶け込んでいる物質。

(例)食塩水なら溶質は「食塩」

溶媒

溶質を溶かしている物質(液体)。

(例)食塩水なら溶媒は「水」

溶液

2種以上の物質が均一に混ざり合って液体を成しているもの。

(例)食塩水

コロイド溶液

コロイド粒子(極めて小さい粒子)が溶液中に均一に分散した溶液のこと。

乳濁液(エマルジョン)

互いに溶け合わない液体の一方がもう一方の中に、顕微鏡で見える程度のやや大きい粒子となって分散している溶液のこと。

消毒の目的・対象・注意

消毒の目的

  • 消毒の目的は、感染を未然に防ぐことです。
  • 消毒は、疾病を予防するうえで重要な意義をもっています。

消毒の対象

消毒の対象とする微生物は、病原となりうる病原微生物です。

消毒の注意

皮膚疾患のある客を施術したときには,特に厳重に消毒することを忘れてはなりません。

消毒法の種類

消毒法には大きく分けて、化学的消毒法理学的消毒法があります。



化学的消毒法

化学薬品、いわゆる消毒薬を用いて消毒を行う方法。

理学的消毒法

熱や紫外線などにより病原微生物を殺すか、除去する方法。

消毒の特性

消毒薬の効力において、濃度と温度の関係は?

  • 消毒薬の効力は、濃度の濃さと作用させる時間の長さ、作用させる温度などによって影響を受けます。
  • 一般的に作用させる温度が低くなると殺菌力も低下します。また、濃度が濃くなると人や動物に対する毒性が強くなります。

消毒薬は、どの病原体でも効果は同じ?

  • 消毒薬によって、効果のある病原体は異なります。

消毒薬の殺菌力は、汚物などの有機物によって弱まる?

  • 消毒薬は、汚物などの有機物によって殺菌力が減弱します。

消毒薬は、臭いの強いものほど殺菌力が強い?高価なものほど殺菌力が強い?

  • 消毒薬は、臭いの強いものほど殺菌力が強いわけではない。また、高価なものほど殺菌力が強いわけではない。

殺菌の仕組みは?

  • 殺菌の仕組みは、タンパク質の熱変性によるもので、その温度は水分含有量が少ないほど高くなり、変性時間が長くなります。

理学的消毒法

物理的消毒法ともいい、熱や紫外線などによって病原微生物を殺すか、除去する方法。

理学的消毒法で、美容に用いられるものには何がある?

  1. 紫外線消毒
  2. 煮沸消毒
  3. 蒸気消毒

の3種類が主に用いられます。

加熱殺菌には乾熱と湿熱(煮沸や蒸気) があるが、同じ温度と時間であればどちらのほうが殺菌効果が高い?

  • 加熱殺菌には乾熱と湿熱(煮沸や蒸気) があるが、同じ温度と時間であれば湿熱のほうが殺菌効果が高い

蒸気消毒と煮沸消毒を比較したとき、どちらの方が時間がかかります。

  • 蒸気消毒と煮沸消毒を比較したとき、蒸気消毒は煮沸消毒より時間がかかります。

同じ温度と時間であれば乾熱より湿熱のほうが殺菌効果が高い理由は?

  • 水分の多い方がタンパク質の熱変成速度が速いので、湿った熱(湿熱)の方が乾いた熱(乾熱)より短期間で殺菌できます。

★ 湿熱 > 

  • 消毒の効果も速度も、熱より湿熱の方が優れています。

★煮沸消毒はあらゆる消毒法の中で、最短で効果を発揮します。

化学的消毒法

化学薬品、いわゆる消毒薬を用いて消毒を行う方法。消毒薬としては速乾性擦式消毒薬が使われます。

化学的消毒法で、美容に用いられるものには何がある?

  1. 消毒用エタノール
  2. 次亜塩素酸ナトリウム
  3. 逆性石けん
  4. 両性界面活性剤
  5. グルコン酸クロルヘキシジン

の5種類が主に用いられます。

化学的消毒法による殺菌効果の3要素は?

  • 化学的消毒法による殺菌効果の3要素  温度・時間・濃度(重要)

消毒薬の特徴は?

  • 消毒薬は、濃度が濃くなれば殺菌力が強くなるが、人や動物に対する毒性、副作用も強くなります。
  • 消毒薬は、作用させる温度が低くなればなるほど殺菌力が低下し、温度が高いほど殺菌力が強くなります。
  • 消毒薬は、汚れや有機物が混入していると、殺菌力は低下します。
  • 消毒薬は、臭いが強いと殺菌力も強いわけではない。

「細菌の芽胞に対して( A )や( B )は効果が無いが、( C )は効果があります。また。血液が付着したかあるいは、その疑いのある器具の消毒に、( A )は適用できるが、( B ) と( C )は適用できない。」

A:煮沸消毒 B:蒸気消毒   C:紫外線消毒

皮膚に接する器具の消毒において、美容師法施行規則に定められている消毒法以外は基本的に認められない。

病原微生物とその抵抗力



破傷風菌、炭疽菌は、何に対して抵抗力が強い?

  • 破傷風菌・炭疽菌は、芽胞を持つ菌で、熱にも消毒液にも抵抗力が強い。

結核菌は、何に対して抵抗力が強い?弱い?

  • 結核菌は、塩素剤に対して抵抗力が強い。逆性石けんでは殺菌できない。
  • アルコール、熱、両性界面活性剤に弱い。

赤痢菌は、何に対して抵抗力が弱い?

ウイルスは、何に対して抵抗力が強い?弱い?

  • ウイルスは、逆性石けん、両性界面活性剤、ベンザルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物に対して抵抗力が強い。アルコール、熱、塩素に弱い。

芽胞は、何でしか殺せない?

  • 熱や消毒薬に対して、最も抵抗力が高い。芽胞は、紫外線消毒でしか殺せない。

栄養型細菌何に対して抵抗力が弱い?

  • 栄養型の細菌は、芽胞を作らない細菌で、80℃以上で、数分で殺菌できます。熱や消毒薬に対して、抵抗力が弱い。

栄養型細菌のうち、桿菌と球菌では、どちらが抵抗力が弱い?

  • 桿菌(棒状・円筒状の細菌・・・チフス菌・ジフテリア菌・赤痢菌など)は球菌(球状の細菌・・・ブドウ球菌、レンサ球菌など)よりも抵抗力が弱い

消毒薬・消毒液の注意事項

消毒薬・消毒液は、消毒するものの材質を考慮して、消毒法を選ばなければなりません。

消毒薬・消毒液は、原則としてどのような場所に保存する?

  • 消毒薬・消毒液は、原則として冷暗所(15℃以下)に保存します。(特に塩素系・・・次亜塩素酸ナトリウムなど)
  • 子供など、誰にでも手の届く場所には置かない。食品容器に入れない。

希釈した消毒薬使用液、消毒用エタノールはの取り替え時期は?

  • 希釈した消毒薬使用液は、毎日取り替えなければなりません。消毒用エタノールは、場合によるが7日以内に取り換えるようにします。
  • 消毒用使用液は、予め希釈調製して保存することはしない。薄めた液は長時間保存後に使用することはしない。

総まとめ問題

微生物に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか、

(1)人間を犠牲にして自己が増殖するものを, 病原微生物という。

(2)病原微生物以外の微生物を, 非病原微生物という。

(3)非病原微生物の中には, 発酵や抗生物質など, 人に有益な有用微生物というものもいます。

(4)非病原微生物と考えられるものによって, 病気が起こることはない。

 

正解(4)・・・非病原微生物と考えられるものによって, 病気が起こることもある

汚染,感染,発病と消毒に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか、

(1) 汚染とは, 病原微生物が物品などに付着,水や空気などに混入することです。

(2) 病原体が体内に入ることを感染といい, 感染が起こった後に発育,増殖が始まります。

(3) 感染を受けた生体に自覚的症状や他覚的症状などの病的変化が起こることを発病という。

(4) 汚染されているものから病原体を殺滅(殺菌) するか取り除き(除菌し)感染を防ぐ事を消毒という。

 

正解(2) ・・・病原体が体内に入ることを汚染といい, 感染が起こった後に発育,増殖が始まることを感染という。

消毒に関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。

「微生物を殺すことの総称は、( A ) です。あらゆる微生物を設すか除去して、生きている微生物が存在しない状態にすることは、 ( B )です。また、微生物を殺さないまでも、さまざまな方法によってその発育や作用を止めて、目的のものの腐敗を防ぐことは、( C )です。」

(1) 消毒 ー 殺菌 ー 除菌

(2) 殺菌 ー 滅菌 ー 防腐

(3) 消毒 ー 殺菌 ー 防腐

(4) 殺菌 ー 滅菌 ー 除菌

 

正解(2) ・・・微生物を殺すことの総称は、(A:殺菌) です。あらゆる微生物を設すか除去して、生きている微生物が存在しない状態にすることは、 (B:滅菌)です。また、微生物を殺さないまでも、さまざまな方法によってその発育や作用を止めて、目的のものの腐敗を防ぐことは、(C:防腐)です。