美容技術理論

5.⭐️ヘアカッティング①(ヘアカットの基礎) まとめ

<<チェックポイント>>

美容技術理論では、

  1. 美容技術理論
  2.  まつ毛エクステンション
  3.  理・美容器具 ・ 色彩及びデザイン

が【重点項目】とされています。要チェックです。

目次
  1. ヘアカッティング
  2. シザーズとレザーの使い方
  3. 美容刃物
  4. ヘアカッティングの正しい姿勢
  5. ブロッキング
  6. ヘアカッティングの基礎
  7. ベーシックなカット技術(過去出題)
  8. まとめ問題

ヘアカッティング

ヘアカッティングとは?



A.毛髪を切ることで、毛髪の長さを調節し、毛髪の疎密を整え、ヘアスタイルの基礎をつくりあげることです。

ヘアカッティングの役割

ヘアカッティングの最も重要な役割は、毛髪の長さを調節すること、毛髪の疎密を整えることなどを通して、ヘアスタイルの基礎をつくりあげることです。

ヘアカッティングの目的

  • 毛髪の長さを調節する
  • 毛髪の量を調節する
  • 毛髪を形づける
  • 毛髪に方向性をあたえる

ヘアカッティングで使用される道具

  • シザーズ
  • レザー
  • クリッパー

ヘアカッティングの分類

ヘアカッティングには、

  1. ウェットカッティング
  2. ドライカッティング

があります。

①ウェットカッティング

毛髪をぬらして行うカッティングを、ウェットカッティングとよんでいます。

シザーズの場合もレザーの場合も、ヘアカッティングは基本的にウェットヘアで行われます

なんで濡らしてカットするの?

ぬらすことで毛髪が膨潤してやわらかくなり、正確なカッティングがしやすくなり、 毛髪の傷みを最小限に抑えることができるからです。

②ドライカッティング

毛髪をぬらさずに行うカッティングをドライカッティングとよんでいます。

主にシザーズカットの際に用いられます。

チェックカッティング

ドライカッティングの一つ。

切り終えた毛髪をブロードライスタイリングした後、ラインを修整したり、 ボリューム感を調整したりなど、スタイルの完成度をより高める目的で行われます。

シザーズとレザーの使い方

シザーズとコームの連携動作

  1. 利き手でシザーズを握る
  2. 利き手の母指(親指)と示指(人差し指)でコームを持ち、水平に構える。
  3. コームを下方へまっすぐ引いて毛髪をとかし、カットする位置で止める。
  4. 利き手じゃない方の示指(人差し指)と中指でパネルを挟み、固定
  5. コームを利き手じゃない方の親指で持ち替える
  6. カットする。
  7. ②に戻り②〜⑦を繰り返す。

レザーの持ち方

レザーの持ち方

レザーの持ち方には、ペンシル状に持つ方法とスティック状に持つ方法があります。

ペンシル状 鉛筆などと同様の持ち方。

で毛量の多い部分のセニング時などに便利。

スティック状 棒を握るような持ち方。

無理な力が入らず、作業がしやすい。

 

美容刃物

美容刃物の代表的なものとして、シザーズ・レザーなどがあります。

刃物の材質に適した条件



美容師が使うシザーズ・レザーなどの刃物には、適した条件があります。

刃物の材質に適した条件は以下の通りです。

  1. かたさがある(かたさ試験で一定以上のかたさがあること)
  2. 粘り強さがある(同じかたさで、折れにくいこと) 
  3. 耐摩耗性がある(摩耗に対する強さがあること)
  4. 耐腐食性がある(さびにくいこと)
  5. 加工性がある(研ぎやすく、研ぎあげた面もきれいに仕上がること)

刃物の材料

刃物の材料のベースは鉄で、そこに炭素、クロム、コバルトなどを加えていきます。

モリブデン・バナジウム・タングステンなどの金属を含ませることもあります。

刃物の材料に炭素を加えるとどうなる?

加工性を向上させることができる

刃物の材料にクロムなどを加え、最適な熱処理を行うとどうなる?

耐腐食性加工性などを向上させることができる

刃物の材料にコバルトを加えるとどうなる?

切れ味長く持続させることが可能になる。しかし、その含有量が多いと、加工性が低下する

刃物の材料の種類

炭素鋼 鉄 + 炭素
  1. 炭素が2%以下含まれている
  2. さびに対して弱い
  3. 加工性がよい
ステンレス鋼 鉄 + 炭素 + クロム
  1. クロムが約12〜18%含まれている
  2. さびに対して強い
  3. 加工性がよい
コバルト鋼 鉄 + 炭素 + クロム + コバルト
  1. コバルトが約3〜6%含まれている
  2. さびや摩耗に強い
  3. 加工性は低下する

刃物の材料には、

  1. 炭素鋼
  2. ステンレス鋼
  3. コバルト鋼

などがあります。

炭素鋼の特徴

炭素鋼 = 鉄 + 炭素

  1. 炭素が2%以下含まれている
  2. さびに対して弱い
  3. 加工性がよい

ステンレス鋼の特徴

ステンレス鋼 = 鉄 + 炭素 + クロム

  1. クロムが約12〜18%含まれている
  2. さびに対して強い
  3. 加工性がよい

コバルト鋼の特徴

コバルト鋼 = 鉄 + 炭素 + クロム + コバルト

  1. コバルトが約3〜6%含まれている
  2. さびや摩耗に強い
  3. 加工性は低下する

ヘアカッティングの正しい姿勢

ヘアカッティングにおいては、姿勢も重要なポイントの一つです。

正しい姿勢の基本

  1. 切る物に対して腕を軽く曲げたくらいの間隔をおく
  2. ほぼ肩幅のスタンスで立つ
  3. 目線の高さを調節する場合は、背筋を曲げずに、膝の屈伸で対応する
  4. カットをする際、肘の位置をカットラインに合わせることが大切である( 右から左へ下がるラインを切る場合は、右肘を上げること。右から左へ上がるラインを切る場合は、逆に左肘を上げること)

ブロッキング

ブロッキングとは?

ブロッキングとは、ヘアスタイルのデザインに基づき、頭部をいくつかのブロックに区分けすることを言います。

ブロッキングを行う理由

A.カッティングの作業を秩序正しく、効率よく進めることができ、求める毛髪の長さや量をより正確に把握するためブロッキングはヘアカッティングに欠かせない重要な下準備の一つといえる。

頭部の基礎分割線とは?

頭部の基礎分割線とは、ブロッキングの際に参考となる頭部を分ける線のことで、正中線、側垂直線、側水平線などがあります。

正中線とは

頭部を左右に2等分する線

側垂直線とは

左右の耳を縦に結び、頭部を前後に2分する線

側水平線とは

左右の耳上の生え際を水平に結んで、頭部を上下に2分する線

頭部の6つのポイントとは?

頭部の6つのポイントもブロッキングの参考になります。

頭部の6つのポイントはこちら↓

1.⭐️美容技術理論とは まとめ <<チェックポイント>> 美容技術理論では、 美容技術理論  まつ毛エクステンション ...

ヘアカッティングの基礎

ヘアカッティング3段階の手順

ヘアカッティングは、

  1. スライスをする
  2. パネルをシェープする
  3. 切る

という3段階の手順で行われます。

スライスの仕方、パネルの幅と長さの決め方、パネルの角度と方向などにより、カットラインやシルエットが大きく変わってきます!

スライスの種類

スライスとは?

美容用語でスライスとは、毛髪の層から毛束を薄く分けとることを言います。

以下のような種類があります!

横スライス 頭に対して横方向に毛髪を分けとるようなスライス
縦スライス 頭に対して縦方向に毛髪を分けとるようなスライス
斜めスライス 頭に対して斜め方向に毛髪を分けとるようなスライス
放射状スライス 頭に対して、頭の丸みに沿って放射状に毛髪を分けとるようなスライス

 

パネルと頭皮の角度



パネルの角度は、横スライスか縦スライスかによって次のように分けることができます。

横スライスの場合

アップステム…パネルの面を頭皮に対して90度より上の角度で引くこと。

オンベース…パネルの面を頭皮に対して90度に引くこと。

ダウンステム…パネルの面を頭皮に対して90度より下の角度で引くこと。

縦スライスの場合

オンベース…縦スライスの場合、オンベースとは、スライスしたパネルの左右の角度が等しいことを指します。

縦スライスで「パネルを頭皮に対して30度の角度 」とはパネルを揃えて、縦に持ち上げた時の頭皮に対する角度が30度のことです。

毛先が集まる位置とカットラインの関係

パネルの傾きによって、 カットラインは次のように変化します。

パネルを中央に集めて切った場合

パネルを中央に集めて切った場合は頭の丸みとは逆のカットラインになります。

パネルを中央に集めた時
カットライン

パネルを左に集めて切った場合

パネルを左に集めて切った場合、 右に向かって徐々に長いカットラインになります。

パネルを左に集めて切った場合
カットライン

パネルを右に集めて切った場合

パネルを右に集めて切った場合は、左に向かって徐々に長いカットラインなります。

パネルを右に集めて切った場合
カットライン

パネルの幅や長さとカットラインの関係



パネルの幅と長さによって、でき上がるカットラインは次のように変化します。

同じ長さのパネルの場合、パネルの幅が広いほうが、カットラインの長さの誤差が大きくなります

同じ幅のパネルの場合、パネルが短いほうが、カットラインの長さの誤差が大きくなります

パネルの幅が狭い
  • パネルの幅が狭いとカットラインの誤差は小さい
パネルの幅広め
  • パネルの幅が広いほうが、カットラインの誤差が大きくなる
パネルが短い
  • パネルが短いほうが、カットラインの誤差が大きくなる
厳密なカットラインが要求されるとき、パネルの幅を狭くとると良いです

パネルの角度とシルエットの関係(過去問出題)

パネルをシェープする角度によって、シルエットも変化します。

オンベースでパネルをシェープしてカットした場合 

オンベースでパネルをシェープしてカットした場合、シルエットは骨格に沿った、ほぼ均等なものになります。(セイムレングスカット)

アップステムでパネルをシェープしてカットした場合

アップステムでパネルをシェープしてカットした場合、シルエットは、トップショートのロングエンド(上部が短く、下部が長い)になります。(レイヤーカット)

ダウンステムでパネルをシェープしてカットした場合

ダウンステムでパネルをシェープしてカットした場合、最も長い毛髪の部分が、ボリュームの頂点になります。(グラデーションカット)

問題例)ダウンステムでシェープしてカットした場合、シルエットは、骨格に沿った均等なものになる?

正解)ダウンステムでパネルをシェープしてカットした場合、最も長い毛髪の部分が、ボリュームの頂点になります。(グラデーションカット)

『どうシェープしたら、どうなるのか』をしっかり対応させて覚えましょう!

問題

ヘアカッティングにおけるパネルの角度とシルエットの関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

①アップステムでシェープしてカットした場合、トップショートのロングエンドとなり、スタイルに立体感を与える。

②ダウンステムでシェープしてカットした場合、シルエットは、骨格に沿った均等なものになる。

③毛髪をすべて自然に落ちる位置にシェープしてカットした場合、頭部の形がそのままヘアスタイルのシルエットを形成する。

④オンベースにシェープしてカットした場合、カットラインは水平となる。

正解①

②ダウンステムでパネルをシェープしてカットした場合、最も長い毛髪の部分が、ボリュームの頂点になります。(グラデーションカット)

③毛髪をすべて自然に落ちる位置にシェープしてカットした場合、ワンレングスカットになります。

④オンベースにシェープしてカットした場合、シルエットは骨格に沿った、ほぼ均等なものになります。(セイムレングスカット)

ラインの設定方法

頭の形も顔立ちも、人によって違います。

それぞれの人の特徴を捉え、カットで、その人の顔立ちや骨格にふさわしい的確なラインを設定できるように「顔のポイント」「顔のライン」が考え出されました。

顔のポイント

  • アイポイント(目の位置のことをいう)
  • ノーズポイント(鼻先の位置のことをいう)
  • リップポイント(唇の位置のことをいう)
  • チンポイント(顎先の位置のことをいう)

顔のライン

  • Aライン : N.Pとアイポイントを繋げたライン(急角度の前上がり)
  • Bライン : N.Pとノーズポイントを繋げたライン(ゆるやかな前上がり)
  • Cライン : NPとリップポイントを繋げたライン(ほぼ水平)
  • Dライン : NPとチンポイントを繋げたライン(前下がり)
パネルの引き出し方がカットラインやシルエットとどのように関連するかをしっかりおさえましょう!

ベーシックなカット技術(過去出題)

ベーシックなカット技法とヘアスタイルには、それぞれ次の4種類があります。

カット技法 ヘアスタイル
ワンレングスカット ワンレングススタイル
グラデーションカット グラデーションスタイル
レイヤーカット レイヤースタイル
セイムレングスカット セイムレングススタイル

多くのカットスタイルはこれらの複数の技法の組み合わせによってつくられています。

ワンレングスカット



ワンレングスカットは、毛髪が自然に落ちる位置にパネルをシェープし、すべてを同一線上で切るカット技法です。

ワンレングスカットとワンレングススタイルはブラントカットの基本中の基本です。

重要ワード

  • ワンレングスカットは水平なラインが基本であるが、前を長くした前下がりライン、後ろを長くした後ろ下がりラインもある。
  • 上層ほど毛髪が長く、カットラインは水平になる。
上の箇条書きの重要ワードは、試験で出るので、よく理解し、押さえておきましょう!

グラデーションカット

グラデーションカットは、パネルの間に段差をつけるカット技法です。

重要ワード

  • グラデーションの幅の大小は、シェープするパネルの角度の大小によって決まる。
  • パネルの下層より上層の方が長い

レイヤーカット

レイヤーカットは、長さの異なる毛髪の層を重ね合わせ、ボリュームを調節してスタイルに立体感を与えるカット技法です。

全体に粗い段差でスタイルを造形することから、段カットともよばれています。

重要ワード

  • レイヤーカットには、ウルフカットサーファーカットがある。
  • 毛髪の上層より下層が長い

セイムレングスカット

セイムレングスカットは、パネルを頭皮に対して直角(オンベース)に引き出し、全体をほぼ同じ長さにするカット技法です。

重要ワード

  • セイムレングスカットは、頭部の形がそのままヘアスタイルのシルエットを形成する
  • ショートスタイルのカッティングに多く用いられる。

まとめ問題

ヘアカッティングに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

①ワンレングスカットはすべてを同一線上で切り、水平ライン、前下がりライン、後ろ下がりラインがある。

②グラデーションカットは長さの異なる毛髪の層を重ね合わせるカット技法で、段カットともよばれている。

③レイヤーカットは上部の層ほど毛髪が長く、スタイルのバリエーションが少ない。

④セイムレングスカットは上層より下層が長く、ウルフカットやサーファーカットが有名である。

正解①

レイヤーカットは長さの異なる毛髪の層を重ね合わせるカット技法で、段カットともよばれている。

グラデーションカットは上部の層ほど毛髪が長く、スタイルのバリエーションが少ない。

レイヤーカットは上層より下層が長く、ウルフカットやサーファーカットが有名である。

美容刃物の材料である炭素鋼の特徴として間違っているものはどれか

①炭素が2%以下含まれている

②さびに対して弱い

③加工性がよい

④さびに対して強い

正解④

炭素鋼は、さびに対して弱い

美容刃物の材料であるステンレス鋼の特徴として間違っているものはどれか

①クロムが約12~18%含まれている

②さびに対して強い

③加工性がよい

④さびに対して弱い

正解④

ステンレス鋼は、さびに対して強い

[qa-box01 title=”美容刃物の材料であるコバルト鋼の特徴として間違っているものはどれか

①コバルトが約3~6%含まれている

②さびや摩耗に強い

③炭素鋼やステンレス鋼に比べ加工性は低い

④さびや摩耗に弱い

]正解④

コバルト鋼は、さびや摩耗に強い[/qa-box01]