関係法規・法令

10.美容所以外での業務 まとめ

美容所以外での業務

美容所以外での業務の禁止

美容師が美容の業務を行うのは、原則として、美容所でなければなりません。

法では美容所にいろいろな衛生措置を要求するとともに、これらの衛生措置を講じにくい美容所以外の場所で美容の業務を行うことを原則として禁止しています。

美容師法条文

[美容所以外の場所における営業の禁止] 美容師法第7条

美容師は、美容所以外の場所において、美容の業をしてはなりません。

ただし、政令で定める特別の事情がある場合には、この限りでない。

美容所以外での業務ができる特別の事情がある場合とは?

特別の事情がある場合の業は許可されます。出張理容出張美容などがその代表例。

美容師が、美容所以外の場所において、美容の業を行うことができる「特別の事情がある場合」とは?3つ

美容所以外の場所において、美容の業を行うことができる「特別の事情がある場合」とは、以下の3つのことをいう。

  1. 疾病その他の理由により、美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合
  2. 婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合
  3. 前二号のほか、都道府県(地域保健法(昭和22年法律第101号)第5条第1項の規定に基づく政令で定める市(以下「保健所を設置する市」という。)又は特別区にあっては、市又は特別区が衛生条例で定める場合

美容師法条文

[美容所以外の場所で業務を行うことができる場合] 美容師法施行令第4条

美容師が法第7条ただし書の規定により美容所以外の場所において業を行うことができる場合は、次のとおりとします。

  1. 疾病その他の理由により、美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合
  2. 婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合
  3. 前二号のほか、都道府県(地域保健法(昭和22年法律第101号)第5条第1項の規定に基づく政令で定める市(以下「保健所を設置する市」という。)又は特別区にあっては、市又は特別区が衛生条例で定める場合

①疾病その他の理由により、美容所に来ることができない者に対して美容を行う場合

疾病による入院者や自宅療養中の人に対して美容師がその人のもとまで出張して美容の業を行う場合。

  • 疾病の状態にある場合のほか、骨折、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態にある等の状態にある者であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念上、美容所に来ることが困難であると認められる場合が該当。
  • 本人が疾病等の状態にある場合のほか、家族の育児や介護に従事している者で、美容所に来ることが困難な者も認められる場合があります。

②婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合

婚礼その他の儀式に参列する者に対して美容を行う場合は、その直前に限り(×いつでも業を行うことが出来ます。

③都道府県、保健所設置市または特別区が条例で定める場合

都道府県、保健所設置市または特別区が条例で定める場合の例としては、

  1. 老人ホーム等の社会福祉施設に入所している者に対して出張して美容を行う場合
  2. 山間僻地・離島で付近に美容所がないような所に住んでいる人の求めに応じ、出張して美容を行う場合
  3. 災害の際に避難所において被災者に対して美容を行う場合、興行場等において出演者に対し美容を行う場合

などがあるが、これらは条例によって定めているため、都道府県、保健所設置市、特別区によって多少の違いがあります。

美容所を改築するために設けられた仮設店舗で美容の業を行う場合でも、その仮設店舗について開設の届出を行う必要がある(重要)

出張美容を行う際の衛生管理

場所について

美容師が美容所から出張し美容を行う場合には、できるだけ美容所と同じような構造設備を持った屋内で美容の業を行う。

美容行為について

その行為については法に規定する美容の業を行う場合に講ずべき措置と同等の衛生に関する措置を講ずる必要があります。

出張美容の衛生管理要領

法に規定する美容の業を行う場合に講ずべき措置と同等の衛生に関する措置を講ずるために、厚生労働省から「出張理容・出張美容に関する衛生管理要領」が示されています。

出張美容ができる人とは?

  • 出張美容は、美容所に所属していない美容師も行うことができます。(フリーランス等)

出張美容は許可が必要?

基本的には許可は必要ないが、衛生管理の観点から、条例等で届出を求める地方公共団体もあります。

特別の事情がなく美容所以外で美容の業を行った場合どうなる?

A. 期間を定めて業務の停止処分になる

美容師が法の規定に違反して、特別の事情があるとは認められないにもかかわらず、美容所以外の場所で業務を行ったときは、都道府県知事、保健所設置市長等は、その美容師に対し、期間を定めて業務の停止処分を行うことができます。

[免許の取消及び業務の停止] 美容師法第10条第2項

都道府県知事は、美容師が第7条若しくは第8条の規定に違反したとき、又は美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認めるときは、期間を定めてその業務を停止することができます。

特別の事情がなく美容所以外で美容の業を行った場合→業務停止処分