業を行う場合に講ずべき措置
理容師・美容師には、公衆衛生上危害を及ぼすことのないよう、業務上守るべき遵守事項が課せられています。
美容師法第8条にある、美容の業を行う場合に講ずべき措置には何がある?
美容師法第8条にある、美容の業を行う場合に講ずべき措置は、以下の3つ
- 皮ふに接する布片及び皮ふに接する器具を清潔に保つこと。
- 皮ふに接する布片を客1人ごとに取り替え、皮ふに接する器具を客1人ごとに消毒すること。
- その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置
美容師法条文
美容師は、美容の業を行うときは、次に掲げる措置を講じなければなりません。
- 皮ふに接する布片及び皮ふに接する器具を清潔に保つこと。
- 皮ふに接する布片を客1人ごとに取り替え、皮ふに接する器具を客1人ごとに消毒すること。
- その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置
皮膚に接する布片は、客1人ごとに取り替えなければなりません。
皮ふに接する器具は、客1人ごとに消毒しなければなりません。
①皮ふに接する布片及び皮ふに接する器具を清潔に保つこと
皮膚に接する布片にはどんなものがある?
皮膚に接する布片
- (例)枕カバー、乾燥タオル、蒸しタオル、クロス など
皮膚に接する器具にはどんなものがある?
皮膚に接する器具
- (例)クリッパー、はさみ、くし、刷毛、ふけ取り、かみそり など
皮膚に直接接触して用いられる器具にはどんなものがある?
その他の皮膚に直接接触して用いられる器具
- (例)ロッド、ローラー、マニキュア器具、脱毛器具、ヘアアイロン など
布片及び器具は、常に清潔なものを用いるようにして、疾病の感染防止を図ることはもちろん、不潔さからくる不快感も防ぐように努めなければなりません。
美容師法条文
法第8条第一号及び第二号に規定する器具とは、クリッパー、はさみ、くし、刷毛、ふけ取り、かみそりその他の皮膚に直接接触して用いられる器具とします。
②皮ふに接する布片を客1人ごとに取り替え、皮ふに接する器具を客1人ごとに消毒すること
血液が付着しているもの又はその疑いのあるものの消毒にはどんな方法がある?
- 沸勝後2分間以上煮沸する方法
- エタノール水溶液(エタノールが76.9パーセント以上81.4パーセント以下である水溶液をいう。次号ニにおいて同じ。)中に10分間以上浸す方法
- 次亜塩素酸ナトリウムが0.1パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
血液が付着している疑いのないものの消毒にはどんな方法がある?
- 20分間以上1平方センチメートル当たり85マイクロワット以上の紫外線を照射する方法
- 沸騰後2分間以上煮沸する方法
- 10分間以上摂氏80度を超える湿熱に触れさせる方法
- エタノール水溶液中に10分間以上浸し、又はエタノール水溶液を含ませた綿若しくはガーゼで器具の表面をふく方法)
- 次亜塩素酸ナトリウムが0.01パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- 逆性石ケンが0.1パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- グルコン酸クロルヘキシジンが0.05パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- 両性界面活性剤が0.1パーセント以上である水溶液中に10分以上浸す方法
美容師法条文
法第9条第二号に規定する消毒は、器具を十分に洗浄した後、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるいずれかの方法により行わなければなりません。
①かみそり及びかみそり以外の器具で血液が付着しているもの又はその疑いのあるものに係る消毒
- 沸勝後2分間以上煮沸する方法
- エタノール水溶液(エタノールが76.9パーセント以上81.4パーセント以下である水溶液をいう。次号ニにおいて同じ。)中に10分間以上浸す方法
- 次亜塩素酸ナトリウムが0.1パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
②前号に規定する器具以外の器具に係る消毒
- 20分間以上1平方センチメートル当たり85マイクロワット以上の紫外線を照射する方法
- 沸騰後2分間以上煮沸する方法
- 10分間以上摂氏80度を超える湿熱に触れさせる方法
- エタノール水溶液中に10分間以上浸し、又はエタノール水溶液を含ませた綿若しくはガーゼで器具の表面をふく方法)
- 次亜塩素酸ナトリウムが0.01パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- 逆性石ケンが0.1パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- グルコン酸クロルヘキシジンが0.05パーセント以上である水溶液中に10分間以上浸す方法
- 両性界面活性剤が0.1パーセント以上である水溶液中に10分以上浸す方法
③その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置
該当措置は都道府県、保健所設置市、特別区によって異なり、以下のようなものがあります。
- 清潔な白色その他汚れの目立ちやすい色の作業衣を着用すること
- 手指は常に清潔に保つこと
- 顔面作業の際はマスクを着用すること
必要な衛生措置の確認・意ったときの罰則
美容師法第8条にある、美容の業を行う場合に講ずべき措置の実施状況を検査する人は?
環境衛生監視員
業を行うにあたって必要な衛生措置を意った理容師・美容師の罰則は?
一定の期間、業務停止。
業を行うにあたって必要な衛生措置を意った理容師・美容師に対しては、その理容所・美容所を管轄する都道府県知事、保健所設置市長等が、一定の期間、業務を停止させることができます。
業務の停止処分に違反して、業務停止期間中に業務を行った理容師・美容師の罰則は?
免許の取り消し。業務停止期間中に業務を行ったときは、厚生労働大臣は、免許を取り消すことができます。(重要)
美容師法条文
都道府県知事は、美容師が第7条若しくは第8条の規定に違反したとき、又は美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認めるときは、期間を定めてその業務を停止することができます。
厚生労働大臣は、美容師が前項の規定による業務の停止処分に違反したときは、その免許を取り消すことができます。
- 法の規定に違反して、業を行うにあたって必要な衛生措置を意った理容師美容師に対しては、その理容所・美容所を管轄する都道府県知事、保健所設置市長等が、一定の期間、業務を停止させることができます。
- さらにこの業務の停止処分に違反して、業務停止期間中に業務を行ったときは、厚生労働大臣は、免許を取り消すことができることになっています。
公衆衛生上就業が不適当と認められる美容師に対する処分
美容師はその業務の特質上、不特定多数の客と長時間にわたって接触をする機会が多く、伝染性の疾病が感染する可能性も、他の業務に比べると非常に高い。
理容師・美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認められるときの処分は?
期間を定めて、業務停止。
美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認められるときは、都道府県知事、保健所設置市長等は、期間を定めてその業務を停止することができる。(重要)
伝染性の疾病には何がある?
結核、皮膚疾患、伝染性膿痂疹(トビヒ)、単純性疱疹、頭部白癬(シラクモ)、疥癬など
業務の停止処分に違反して、業務停止期間中に業務を行った理容師・美容師の罰則は?
業務停止処分に違反して、業を行った美容師に対しては、厚生労働大臣は免許の取消処分を行う。
理容所・美容所の開設者が、業務停止処分を受けている理容師・美容師に業を行わせたときの罰則は?
美容所の開設者が、この業務停止処分を受けている美容師に業を行わせたときは、都道府県知事、保健所設置市長等は、期間を定めてその美容所の閉鎖を命ずます。
理容所、美容所の閉鎖命令にも従わなかった理容所・美容所の開設者への罰則は?
この閉鎖命令に従わなかった美容所の開設者に対しては、30万円以下の罰金に処します。
理容所、美容所の開設者や管理理容師・管理美容師の責務は?
- 美容所の開設者や管理美容師は、従業者全体の健康管理を適切に行い、美容師の伝染性疾病の予防、早期発見、就業規制などぬかりのないようにする責務を負う。
- 理容師・美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認められるときは、都道府県知事、保健所設置市長等は、期間を定めて、その業務を停止することができるように規定しています。
- 結核、皮膚疾患などの伝染性の疾病にかかっている者は、美容師試験を受けることはできないという決まりはない。
伝染性疾病の有無に関する届出
新たに美容所を開設するときは、開設届を通じて、その新規開設美容所で業務に従事する予定の美容師が伝染性疾病にかかっているかどうかを、都道府県知事、保健所設置市長等が事前にチェックする制度がとられています。
すでに開設されている美容所の場合は、既出の開設届の記載事項に変更があった場合、また地位の承継にかかる場合に届出を行う。
理容所、美容所を開設しようとする者は、届出を①いつ、②誰に行わなければならない?
法の規定により、美容所を開設しようとする者は、施行規則の定めるところにより、必要事項を①あらかじめ②都道府県知事、保健所設置市長等に届け出なければなりません。
理容所・美容所の開設者は、開設の際の届出事項に変更を生じたときは、届出を①いつ、②誰に行わなければならない?
- また、美容所の開設者は、開設の際の届出事項に変更を生じたときには、①速やかに②都道府県知事、保健所設置市長等に届け出なければなりません。
開設届に、添えなければならないものとは?
- 開設届には、美容師についてのこれらの伝染性疾病の有無に関する医師の診断書を添えなければなりません。
- 美容師につき、結核、皮膚疾患その他厚生労働大臣の指定する伝染性疾病がある場合は、その旨を届出書に記載しなければなりません。
理容所・美容所の開設後に、理容師・美容師の伝染性疾病が治ったとき・新たにかかったときの届出は必要?
必要。その際は、開設届の場合と同様に、その理容師・美容師について、伝染性疾病の有無に関する医師の診断書を添えなければなりません。
- 以前に施行規則に規定する伝染性疾病(結核、皮膚疾患その他厚生労働大臣の指定する伝染性疾病)がある旨の届出をした美容師について、その疾病が治ったときは、その事実を届け出る。
- 以前の届出後に、美容師が新たに施行規則に規定する伝染性疾病にかかったときは、その事実を届け出る。
- その美容所で、美容師を新たに使用する場合、その美容師が施行規則に規定する伝染性疾病にかかっているときは、その事実を届け出ます。
- 以上の届出には、美容所の開設届の場合と同様に、その美容師について、施行規則に規定する伝染性疾病の有無に関する医師の診断書を添えなければなりません。
- 美容所を開設しようとする者または開設者が、法の規定による届出を怠ったとき、または事実と相違する虚偽の届出をしたときは、30万円以下の罰金に処せられます。
免許を受けてから変更等があったときの手続き
理容師・美容師が、免許を受けてから手続きが必要になるときはどんな時?
- 本籍地または氏名を変更したとき
- 免許証を破る、汚す、紛失したとき
- 免許取消処分を受けたとき
- 業務停止処分を受けたとき
- 死亡または失そう宣告を受けたとき
①本籍地または氏名を変更したときに必要な手続きは?
名簿の訂正
本籍地または氏名を変更したときは、30日以内に、厚生労働大臣に対し、名簿の訂正を申請しなければならない。
免許証の書換え交付申請
免許証の記載事項の変更となるので、厚生労働大臣に免許証の書換え交付申請をすることができる。
美容師法条文
美容師は、前条第二号又は第三号の登録事項に変更を生じたときは、30日以内に、名簿の訂正を申請しなければなりません。
前項の申請をするには、様式第2による申請書に戸籍の勝本若しくは抄本若しくは住民票の写しを添え、これを厚生労働大臣に提出しなければなりません。
美容師は、免許証又は免許証明書の記載事項に変更を生じたときは、免許証の書換え交付を申請することができます。
前項の申請をするには、様式第2による申請書に免許証又は免許証明書を添え、これを厚生労働大臣に提出しなければなりません。
本籍地または氏名を変更したときは、30日以内に厚生労働大臣(指定登録機関) に対し、名簿の訂正を申請しなければなりません。
②免許証を破る、汚す、紛失したときに必要な手続きは?
再交付の申請
免許証(免許証明書)を破り、汚し、または紛失したとき美容師は、厚生労働大臣(指定登録機関)に免許証(免許証明書)の再交付の申請ができます。
発見したときは、5日以内に免許証の返納
再交付を受けたのち紛失した免許証を発見したときは、5日以内に発見した免許証(免許証明書)を厚生労働大臣(指定登録機関)に返納しなければなりません。
- 美容師が免許証(免許証明書)を紛失したからといって、その資格を証明することができないため、美容の業に従事することができなくなるわけではない。
- 再交付を申請する場合には、申請書にその免許証(免許証明書)を添えなければなりません。
美容師法条文
美容師は、免許証又は免許証明書を破り、汚し、又は失ったときは、免許証の再交付を申請することができます。
前項の申請をするには、様式第4による申請書を厚生労働大臣に提出しなければなりません。
第1項の申請をする場合には、手数料として4150円を国に納めなければなりません。
免許証又は免許証明書を破り、又は汚した美容師が第1項の申請をする場合には、申請書にその免許証又は免許証明書を添付しなければなりません。
美容師は、免許証の再交付を受けた後、失った免許証又は免許証明書を発見したときは、5日以内に、これを厚生労働大臣に返納しなければなりません。
③免許取消処分を受けたとき
免許取消処分を受けたときに必要な手続きは?
速やかに、厚生労働大臣(指定登録機関)に免許証(免許証明書)を返納します。
免許の取消処分を受けたときは、速やかに、厚生労働大臣に免許証を返納しなければなりません。
美容師法条文
美容師は名簿の登録の消除を申請するときは、免許証又は免許証明書を厚生労働大臣に返納しなければなりません。第4条第2項の規定により名簿の登録の消除を申請する者についても、同様とします。
法第10条第1項又は第3項の規定により免許の取消処分を受けた者は、速やかに、厚生労働大臣に免許証又は免許証明書を返納しなければなりません。
法第10条第2項の規定により業務の停止処分を受けた者は、速やかに、処分を行った都道府県知事、地域保健法(昭和22年法律第101号)第5条第1項の規定に基づく政令で定める市(以下「保健所を設置する市」という。)の市長又は特別区の区長に免許証又は免許証明書を提出するものとします。
④業務停止処分を受けたとき
業務停止処分を受けたときに必要な手続きは?
速やかに、その処分を行った都道府県知事、保健所設置市長等に免許証(免許証明書)を提出します。返納ではない。
- 業務の停止処分は、厚生労働大臣ではなく、都道府県知事、保健所設置市長等が行う。
⑤死亡または失そう宣告を受けたとき
死亡または失そう宣告を受けたときに必要な手続きは?
戸籍法により死亡または失そう宣告の届出をする義務のある者が、30日以内に、名簿の登録の消除を申請しなければなりません。その際に、申請者は厚生労働大臣に免許証を返納します。
美容師が死亡したときには、戸籍法に規定する届出義務者は、厚生労働大臣に免許証を返納しなければなりません。
美容師法条文
美容師が死亡し、又は失そうの宣告を受けたときは、戸籍法(昭和22年法律第224号)による死亡又は失そうの届出義務者は、で30日以内に、名簿の登録の消除を申請しなければなりません。
理容師・美容師の、免許取得後の変更手続きにはお金はかからない?
登録免許税と場合によって手数料がかかります。登録免許税は必ず納めることになります。
指定登録機関が行う場合の免許証明書の記載事項の変更または再交付については、実費を勘案して政令で定める額の手数料を指定登録機関に納付しなければなりません。
手続きまとめ
免許証を返納する場合
- 美容師が死亡した場合
- 免許の取消処分を受けた場合
- 美容師が失そう宣告を受けた場合
- 再交付を受けたのち紛失した免許証(免許証明書)を発見したとき
免許証を破り、または汚したとき ー 再交付申請
免許証の記載事項を変更したとき ー 書換え交付申請
免許取消処分を受けたとき ー 返納
美容師が死亡したとき ー 返納
美容師が失そう宣告を受けたとき ー 返納
業務停止処分を受けたときー 提出
本籍地または氏名を変更したとき ー 名簿訂正申請
再交付後に紛失した免許証を発見したとき ー 返納
業務停止・免許取消・再免許まとめ
業務停止処分
理容業・美容業の業務停止処分は法に定められています。業務の停止は、免許の取消に次ぐ重い行政処分です。業務の停止処分は以下の場合です。
理容師・美容師が、業務停止処分になるのはどんな場合?
- 施行令で定める特別の事情がないのに、理容所美容所以外の場所で理容・美容の業をした場合
- 法定の衛生措置を講じなかった場合
- 理容師・美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認められる場合
理容師・美容師に対して、業務停止処分を行うのは誰?
- 業務の停止処分は、都道府県知事、保健所設置市長等が行うこととなっています。
- 業務の停止処分を行った場合は、都道府県知事、保飾設置市長等は、厚生労働大臣に対し、①処分を受けた者の登録番号及び登録年月日、②処分を受けた者の氏名、生年月日及び住所、③処分の内容及び処分を行った年月日を通知することとされています。
- 業を行うにあたって必要な衛生措置を意った理容師美容師に対しては、その理容所・美容所を管轄する都道府県知事、保健所設置市長等が、一定の期間、業務を停止させることができます。
- さらにこの業務の停止処分に違反して、業務停止期間中に業務を行ったときは、厚生労働大臣は、免許を取り消すことができることになっています。
免許取消処分
試験に合格し、欠格条件にも該当せず免許を受けた者であっても、美容師としてふさわしくない一定の要件に該当するときは、免許が取り消されることがあります。以下の場合です。
理容師・美容師が、免許取消処分になるのはどんな場合?
- 精神機能障害…精神の機能の障害により、理容師・美容師の業務を適正に行うにあたって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者となった場合
- 業務停止期間中の業…法の規定による業務の停止処分に違反して、業務停止の期間中に理容・美容を業とした場合
- 美容師が精神の機能の障害により、美容師の業務を適正に行うにあたって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができなくなったときは、その免許を取り消すことができます。
- 美容師が業務停止処分に違反して業務停止期間中に美容の業を行ったときは、その免許を取り消すことができます。
再免許
免許の取消処分を受けた者にも、再び免許を受ける道が開かれています。これが再免許です。
この場合、改めて養成施設で学んだり、試験を受けたりする必要はない。
理容師・美容師が、精神の機能の障害が理由で免許取消処分になった人の再免許の方法は?
- 再免許を受けるためには、取消の理由となった精神の機能の障害による美容師の業務を適正に行うことに対する支障がなくなったことを判断される必要があります。
違反行為により免許を取り消された理容師・美容師の再免許の方法は?
- 違反行為により免許を取り消された者は、違反行為をしたことを後悔し、二度と繰り返さないと深く反省していることを示し、これを厚生労働大臣に申し出ることが必要。
- 業務停止命令に違反し免許の取消処分を受けた美容師は、再び免許を得ることはできないわけではない。
- 免許の取消処分を受けた美容師であっても、その者がその取消しの理由となった事項に該当しなくなったとき、その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至ったときは、再免許を与えることができます。
美容師法条文
厚生労働大臣は、美容師が第3条第2項第一号に掲げる者に該当するときは、その免許を取り消すことができます。
都道府県知事は、美容師が第7条若しくは第8条の規定に違反したとき、又は美容師が伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認めるときは、期間を定めてその業務を停止することができます。
厚生労働大臣は、美容師が前項の規定による業務の停止処分に違反したときは、その免許を取り消すことができます。
第1項又は前項の規定による取消処分を受けた者であっても、その者がその取消しの理由となった事項に該当しなくなったとき、その他その後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められるに至ったときは、再免許を与えることができます。
総まとめ問題
美容師の業務に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか
(1)美容師が理容所で理容の業を行うには、理容師の免許が必要である
(2)日本の国籍を有しない者は、美容師免許を取得することができない
(3)美容師の資格は、取消処分を受けない限り、有効期限の制限はない
(4)伝染性の疾病にかかり、その就業が公衆衛生上不適当と認められる場合は、そのことにより、業務停止処分の対象となる
正解(2)…美容師免許を獲得することは可能だが、就労には在留資格が必要になるため国内で美容師免許を獲得しても日本国籍を持っている人とは雇用契約を結ぶとき異なる資格が必要になります。更に在留資格のうち働くことを目的とする場合、就労ビザの獲得が必要だが、獲得は困難です。
美容師法の目的に関する次の記述のうち、間違っているものはどれか。
(1) 美容業の発展を図ます。
(2) 美容師の資格を定めます。
(3) 美容の業務の適正化を図ます。
(4) 公衆衛生の向上に資します。
正解(1)・・・【美容師法第1条より】この法律は、美容師の資格を定めるとともに、美容の業務が適正に行われるように規律し、もつて公衆衛生の向上に資することを目的とします。