経営資源・経営計画
経営資源(重要)
経営資源とは?
経営資源…経営の目的を達成する(利益を上げる、お客様に満足してもらう)ために必要なもの。
経営資源とは、主に以下の3つのことを言います。
- 人材(ひと)
- 機材・物資(もの)
- 資金(かね)
人材
理容業・美容業において最も重要な経営資源は人。(重要)
・・・理美容業は人が有する技能がサービスの中心であり、顧客満足に影響する接客など、すべて人が中心的な役割を担うため。
〜労務管理〜
人材の管理のことを労務管理という。
- 経営者は、十分な能力をもった人が、その能力を十分に発揮して働くことができる環境を整える必要がある
- 従業員の能力を高めるようなトレーニングをしていくことも重要。
資金
資金は、不測の事態に備えるうえでも、よりよい価値を提供していくためにも、必要になる。(重要)
〜資金管理〜
資金の管理のことを資金管理という
- お金があれば自分が求める機材を買ったり、店舗をよくしたり、人を雇うことなどができます。
- 日々お金を管理し、毎日、毎月の支払いをしっかりと行い、無駄を省き、利益を得ていくことが重要。
機材・物資(もの)
事業を行ううえで必要な道具・機材のこと
経営資源は過剰であれば無駄であり、不足していれば目指す成果を実現することは難しい。(重要)
経営計画
経営は思いつきでは進められない。
- 経営とは常に「考える」「決定する」「準備する」「実行する」ということの繰り返し。(重要)
長期的課題とは?
大きな変革、多額の投資が必要とされる課題のこと。
(例)店舗のメインターゲット層を変える など
- 時間がかかります。
- そのための特別な計画を立て、入念な準備をして対応します。
短期的課題とは?
日常的な修正や対応など、すぐに解決できる課題のこと。
(例)器具の配置を変える 挨拶を元気よくする など
- すぐに使える資金や能力を備えることが必要。
- 日常のビジネスのやり方を工夫するなどして対応します。
今日では、競争が激しく、経営判断にスピードが求められることが多い。
- 時間を大切に、計画的に準備を進め、機動的な対応ができるようにすることが、今日の経営には不可欠。(重要)
経営戦略
経営戦略とは
経営戦略とは
- 顧客と経営資源の管理について、長期的な視点から計画すること。(重要)
- 常に変化する社会のなかで、企業が活動していくうえでのよりどころ
- 判断基準を社内外に示すもの(何を目指し、何を重視しているのかを明確化し、社内が統一的に行動できるようにしている)
よい経営を行うための2つの条件
- 無駄なく信頼できるサービス提供体制を構築すること。
- 顧客に評価されるサービスを実現すること。
経営戦略(選択と集中について)
選択と集中とは?
顧客に評価されるものを選択し、そこに経営資源を集中させることで、他にはない魅力を創り出すこと。
- 経営資源には限りがあるので、それを集中して活用していかなければ、顧客が評価してくれるだけのサービスを実現することは難しい。(重要)
- 自社のセールスポイントを明確にすることで、他社との差別化を進め、顧客に強く支持してもらえるようにすることが重要。(重要)
経営戦略(経営資源立脚型経営戦略について)
経営資源立脚型経営戦略とは
経営資源に重点をおく戦略。
- 自らが保有していたり、保有することのできる経営資源を常に考えながら経営戦略を立てていく。
- 経営資源の総量や特徴を踏まえつつ計画を立てていけば、無理のない信頼性の高い経営体制を構築しやすくなります。
- 堅実でリスクを抑えた経営が可能。
経営戦略(競争対応型経営戦略について)
競争対応型経営戦略とは
顧客へのサービスや市場の動向に重点をおく戦略。
- 顧客が求めるようになっているサービスを率先して構築したり、新しいサービスを提案していくような挑戦を進めていく。
- 顧客のニーズへの対応やライバルへの対抗に重点をおくことで、「事業機会(ビジネスチャンス)」を追いかけていく戦略。
このように経営者の判断は重大で複雑なものになっているため、その判断を支援する専門家も多く存在する。(重要)
- (例)コンサルタント、弁護士、公認会計士など
良い店とは
良い店とは
顧客が喜んで来店し、満足して退店していただける店は、良い店です。
だが一度良いと思われた店でも、
- 自分自身が変わる
- 競争が激しくなる
- 顧客が変わる
など様々な理由で店は日々変わっていく。現状は良いといわれる店でも、それをずっと続けることはなかなか難しい。
- 新しいヘアスタイル、新しいファッション、新しいサービスは日々人々の関心を集め、顧客の見る目はより厳しく、要求も高くなっています。
顧客に支持される店を常に実現していくには、経営戦略に従って計画的に店を経営していくことが不可欠なのです。
- 流行やライバルの動向に左右されることなく努力を継続していかなければなりません。
サービス・クオリティの追求
サービス・クオリティの追求とは?
広く浅くではなく、顧客が評価する一点に経営資源を集中することで、ライバルがまねできない魅力を創り出し、それによってよい店を実現することを目指すこと
クオリティを追求すると以下のようなトレードオフが発生します。
- クオリティのレベルを高めれば高めるほど、それを理解する顧客は少なくなります。
- 高いクオリティを実現するためにはそれにふさわしい経営資源、サービス体制を整える必要があります。
トレードオフ
クオリティと価格のように一方を追求するともう一方が難しくなるような関係。
- 経営の世界ではトレードオフが発生しやすい。選択と集中が重要。