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香粧品

21.香粧品用原料(高分子化合物) まとめ

過去問を調べてみたところ、このページの内容からもかなり出題されています!メモの例題は、すべて解けるようにしておきましょう!

高分子化合物

小さな分子が次々と結合して大きな分子となって、一般に分子量1万以上の化合物のことを高分子化合物といいます。



高分子化合物 単量体子
タンパク質 アミノ酸
ケラチン
デンプン αーブドウ糖
セルロース βーブドウ糖
ポリエチレン エチレン
タンパク質はペプチド結合によりアミノ酸が何百個もつながったもので、一般にアミノ酸が50個以上結合したものをタンパク質といい、50個未満のものはペプチドと呼ばれます。

重合

小さな分子が次々と繋がってして大きな分子になる反応を重合(じゅうごう)といいます。

重合によって合成される高分子化合物を重合体(ポリマー)といい、高分子化合物を構成する低分子を単量体(モノマー)といいます

高分子化合物を構成する単量体の数を重合度といい、重合度が高いほど分子量は大きくなります。

高分子化合物の種類と特性

香粧品に古くから広く用いられている高分子化合物は、

  1. 天然高分子化合物
  2. 半合成高分子化合物
  3. 合成高分子化合物

に分類されます。

①天然高分子化合物

動物や植物から採取できる高分子化合物を、天然高分子化合物と言います。

香粧品には、動植物から採取されるガム質、樹脂類、多糖類、タンパク質などの天然の高分子原料が古くから用いられてきました。

採取源を植物系と動物系に分類すると、下記のとおりです。

天然高分子化合物 植物系
  • アラビアゴム
  • トラガントガム
  • デンプン
  • カラヤガム
  • セルロース

など

動物系
  • コラーゲン
  • エラスチン
  • キトサン(甲殻類:エビ・カニ)
  • ゼラチン
  • アルブミン

など

植物系天然高分子化合物

植物系天然高分子化合物は、植物の幹、樹皮、種子などから採取されます。

【特徴】

  • 時間がたつと粘度が変動したり、腐敗したりする。
  • 増粘剤、乳化安定剤として固形おしろい、セットローション、パック剤、乳液などに用いられる。

動物系天然高分子化合物

動物系天然高分子化合物は、皮膚への保湿作用が強く、クリーム、乳液や美容液などに配合されています。

コラーゲン、エラスチン、ゼラチン

コラーゲン、エラスチン、ゼラチンは、豚や牛の真皮や魚から、得られる生体高分子物質です。

コラーゲンは、皮膚の水分を保持するモイスチャー効果を持ちます。

【キトサン】

キトサンは、甲殻類(カニ、エビ)の殻に多く含まれるキチンから得られる生体高分子物質で、抗菌作用、殺菌作用をもっています。

医療用や不溶性食物繊維として健康食品にも用いられています。

不溶性食物繊維とは…ヒトの消化酵素で分解されない食物で水にも溶けないものを言います。



【アルブミン】

アルブミンは、卵白などに含まれる水溶性の高分子タンパク質で、水溶性の天然高分子タンパク質です。

【ケラチン】

ケラチンは、アルカリに弱い動物性天然高分子タンパク質です。

ケラチンは、シスチン結合を多く含む硬タンパク質で、他のタンパク質に比べてシスチンを多く含みます。

次の高分子化合物のうち、動物から採取されるものはどれか。

(1)キトサン
(2)ポリビニルアルコール
(3)アラビアゴム
(4)デンプン

正解(1)…キトサンは甲殻類(カニ、エビ)の殻に多く含まれるキチンから得られる生体高分子物質である。

②半合成高分子化合物(半合成品)

半合成高分子化合物とは

天然の高分子に何らかの化学的な処理を施してできるものを半合成高分子化合物といいます。

半合成高分子化合物には、以下のようなものがあります。

  1. カルボキシメチルセルロース(CMC)
  2. ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
  3. メチルセルロース(MC)
  4. ニトロセルロース
  5. アルギン酸ナトリウム

香粧品に使われる半合成高分子化合物は、水溶性のもので、ほとんどがセルロースの誘導体(①〜④)です。

セルロース誘導体①〜④



香粧品に使われる代表的な、半合成高分子化合物です。

セルロース誘導体は、天然の植物繊維に多く含まれるセルロースから得られます。

セルロース誘導体には、以下のようなものがあります。

  1. カルボキシメチルセルロース(CMC)
  2. ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
  3. メチルセルロース(MC)
  4. ニトロセルロース

①カルボキシメチルセルロース(CMC)
②ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
③メチルセルロース(MC)

これらは、水に容易に溶解でき、増粘、乳化・懸濁安定、保水、保護コロイド、粘着などの性能があります。

シャンプー剤や乳液などに粘度をあたえる目的(粘結剤)で用いられます。

メチルセルロース(MC)は、高温下でゲル化し、冷却すれば元の状態に戻るという特徴があります。

参考:http://sansho.co.jp/find/polthknr/cellulosederivative/

④ニトロセルロース

…ニトロセルロースは、セルロースを化学処理(ニトロ化)して得られる半合成高分子繊維です。

カラーエナメルの皮膜形成剤として使用されます。

⑤アルギン酸ナトリウム

アルギン酸ナトリウムは、海藻に多く含まれるアルギン酸から合成される半合成高分子化合物です。

水によく溶け、ゲル状になるため、ゲル化剤として使用されます。

半合成高分子化合物の応用

半合成高分子化合物 セルロース誘導体 ①カルボキシメチルセルロース(CMC) シャンプー剤や乳液などに粘度をあたえる目的(粘結剤)で用いられます。
②ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
③メチルセルロース(MC)
ニトロセルロース カラーエナメルの皮膜形成剤として用いられる。
アルギン酸ナトリウム ゲル化剤として毛髪用香粧品、化粧水に用いられる。

 

③合成高分子化合物(純合成品)



天然のものではなく、人工的につくった高分子化合物のことを合成高分子化合物といいます。

香粧品原料として用いられる合成高分子化合物には、ビニル系アクリル系のが多いです。

合成高分子化合物の種類

合成高分子化合物には、以下のような種類があります。

  1. ポリビニルアルコール(PVA)
  2. カルボキシビニルポリマー
  3. ポリビニルピロリドン(PVP)
  4. ポリアクリル酸ナトリウム
  5. ポリエチレン
  6. シリコーン油

それぞれ特徴を見ていきましょう!

①ポリビニルアルコール(PVA)

ポリビニルアルコールは、乳化・分散作用を補助し、安定化する性質、透明な皮膜を形成する能力があります

【用途】

シャンプー剤や乳液などの乳化安定剤や、パック基剤として用いられます。

②カルボキシビニルポリマー

カルボキシビニルポリマーは、アクリルの結合して鎖状や網状になったもの(重合物)で、アルカリ性物質で中和すると、粘度の高いゲルになります。

紫外線に長時間さらされると粘度が低下するので、安定剤として紫外線吸収剤を添加する必要があります。

【用途】

シャンプー剤や乳液の粘度調整の増粘剤ヘアジェルの基剤として用いられます。

③ポリビニルピロリドン(PVP)

ポリビニルピロリドン(PVP)は、吸湿性の粉末で、水やアルコールに溶けやすく、水やアルコールなどの溶媒が蒸発すると皮膜を形成する性質があります。

【用途】

ヘアスプレーの皮膜形成剤として用いられます。

④ポリアクリル酸ナトリウム

カルボキシビニルポリマーと同様の特性があり、増粘剤、分散剤として用いられるもの。

⑤ポリエチレン

エチレンが付加重合して生じた合成高分子化合物。

⑥シリコーン油

ケイ素を多く含むはっ水性の合成高分子化合物。

高分子化合物の例題

高分子化合物に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

(1)アルブミンは,水溶性の天然高分子タンパク質である。
(2)ケラチンは,アルカリに強い天然高分子タンパク質である。
(3)デンプンは, ブドウ糖が縮重合した天然高分子多糖類である。
(4)ニトロセルロースは, セルロースを化学処理して得られる半合成高分子繊維である。

正解(2)…ケラチンは,アルカリに弱い天然高分子タンパク質である。

高分子化合物に関する次の組合せのうち, 正しいものはどれか

(1)天然高分子化合物(植物系) ー コラーゲン
(2)天然高分子化合物(動物系) ー アラビアゴム
(3)半合成高分子化合物   ー カルボキシメチルセルロース(CMC)
(4)合成高分子化合物    ー キトサン

正解(3)

(1)…天然高分子化合物(動物系)ーコラーゲン

(2)…天然高分子化合物(植物系)ーアラビアゴム

(4)…天然高分子化合物(動物系)ーキトサン

次の高分子化合物Aに対する単量体子Bの組合せのうち,誤っているものはどれか。

A B
(1)A:タンパク質  B:アミノ酸
(2)A:デンプン   B:ブドウ糖
(3)A:ポリエチレン B:エチレン
(4)A:セルロース  B:グリセリン

正解(4)…正しくは、A:セルロース  B:ブドウ糖

高分子化合物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか、

(1)ケラチンは,シスチン結合を多く含む天然高分子タンパク質である。
(2)シリコーン油は, ケイ素を多く含むはっ水性の合成高分子化合物である。
(3)油脂は, 脂肪酸酸とグリセリンが縮重合してつくられる高分子化合物である。
(4)アルブミンは,卵白などに含まれる水溶性の高分子タンパク質である

正解(3)…油脂は高分子化合物でない。油脂は脂肪酸とグリセリンの化合物である。



高分子化合物に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

(1)タンパク質は, アミノ酸が結合してできている高分子化合物である。
(2)シリコーン油は, 植物から得られる天然の高分子化合物である
(3)ポリエチレンは, 化学的に合成された高分子化合物である。
(4)デンプンは,αーブドウ糖が縮重合した天然の高分子化合物である

正解(2)…シリコーン油は、ケイ石を出発原料として合成される合成分子化合物である

次の高分子化合物とそれを構成する単位低分子の組合せのうち,正しいものはどれか

(1)ケラチン   ー アミノ酸
(2)デンプン   ー イソプレン
(3)ポリエチレン ー エタノール
(4)セルロース  ー グリセリン

正解(1)

(2)デンプン   ー αーブドウ糖
(3)ポリエチレン ー エチレン
(4)セルロース  ー βーブドウ糖

高分子化合物に関する次の組合せのうち,誤っているものはどれか、

(1)天然高分子化合物(植物系)  ー アラビアゴム
(2)天然高分子化合物(動物系)  ー コラーゲン
(3)半合成高分子化合物    ー カルボキシメチルセルロース(CMC)
(4)合成高分子化合物     ー キトサン

正解(4)…キトサンは、天然高分子化合物(動物系)

高分子化合物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1)アラビアゴムは, 植物から採取される天然高分子化合物である。
(2)デンプンは, α-ブドウ糖から作られる多糖類である。
(3)タンパク質の構造に見られる-S-S-の結合をシスチン結合という
(4)エラスチンは,合成高分子化合物である。

正解(4)…エラスチンは,天然高分子化合物(動物系)である。

高分子化合物の分類に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) コラーゲンは, 動物系の天然高分子化合物である。
(2) ポリビニルアルコールは, 化学的に合成された合成高分子化合物である.
(3) エラスチンは, 植物系の天然高高分子化合物である。
(4) アラビアゴムは, 植物系の天然高分子化合物である。

正解(3)…エラスチンは, 動物系の天然高高分子化合物である。

天然高分子化合物とその分類に関する次の組合せのうち, 正しいものはどれか
(1)アラビアゴム ー 動物性
(2)コラーゲン  ー 植物性
(3)ケラチン   ー 硬タンパク質
(4)セルロース  ー 可溶性タンパク質

正解(3)

(1)アラビアゴム ー 植物性

(2)コラーゲン  ー 動物性

(4)セルロース  ー 植物性天然高分子化合物

高分子化合物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか

(1)デンプンとセルロースは,合成高分子化合物である。
(2)ケラチンは,他のタンパク質に比べてシスチンを多く含む。
(3)ポリビニルピロリドンは, 皮膜形成剤としてスタイリング剤に配合される。
(4) コラーゲンは,皮膚の水分を保持するモイスチャー効果を持つ。

正解(1)…デンプンとセルロースは,天然高分子化合物である。

高分子化合物に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか
(1)ポリエチレンは, エチレンが付加重合して生じた天然高分子化合物である
(2)ケラチンはアルカリに強いタンパク質である。
(3)ニトロセルロースは,セルロースを化学処理して溶られる合成高分子化合物である。
(4)シリコーン油は、ケイ素を含む撥水性の強い合成高分子化合物である。

正解(4)

(1)…ポリエチレンは, エチレンが付加重合して生じた合成高分子化合物である(ポリが付いたら合成高分子化合物と考えて良い)

(2)…ケラチンはアルカリに弱いタンパク質である。

(3)…ニトロセルロースは, セルロースを化学処理して得られる半合成高分子繊維である。

香粧品の原料に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)パラフィンは炭化水素に分類される。
(2)ポリビニルピロリドン(PVP)はアミノ酸がペプチド結合でつながった構造を持つ。
(3)水性原料としてメタノールが使用される。
(4)グリセリンは防腐剤として使用される。

正解(1)

(2)…タンパク質はアミノ酸がペプチド結合でつながった構造を持つ。ポリビニルピロリドン(PVP)は、合成高分子化合物であり、皮膜形成剤に使用される。

(3)…メタノールは使用禁止

(4)…グリセリンは保湿剤として使用される。

香粧品に配合される成分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)ヒアルロン酸は、保湿性に富む高分子で、皮膚では作られない。
(2)チオグリコール酸は、パーマ剤第2剤配合される代表的な酸化剤である。
(3)パラフェニレンジアミンは、酸性染毛料に配合される染料である。
(4)ポリビニルピロリドンは、皮膜を形成する合成高分子で、ヘアスタイリング剤に配合される

正解(4)

(1)…ヒアルロン酸は、皮膚では作られる
(2)…チオグリコール酸は、パーマ剤第剤配合される代表的な還元剤である。
(3)…パラフェニレンジアミンは、酸染毛料に配合される染料である。