香粧品

11.ヘアスタイリング剤(油性、液性、高分子) まとめ

スタイリング剤

スタイリング剤の目的

シャンプーブロー後のスタイリングの仕上げをすること

スタイリング剤の種類

機能的には、粘性(油状、液状)を利用してスタイリングするものと高分子化合物の固化を利用してスタイリングするものに分けることができます。

具体的なスタイリング剤には、以下のようなものがあります。

  • ポマード
  • 鬢付け(びんつけ)
  • ヘアリキッド
  • ヘアワックス
  • ヘアスプレー
  • ヘアミスト
  • セットローション
  • ジェル
  • フォーム

粘性(油状、液状)を利用してスタイリングするもの

油性スタイリング剤

油性スタイリング剤には、以下のようなものがあります。

  1. ヘアオイル
  2. ポマード
  3. チック

↓それぞれの特徴を追っていきましょう!

ヘアオイル

ヘアオイルは、毛髪に油分を補って適度の光沢や滑らかさ、柔軟性をあたえ、毛髪を保護する油性スタイリング剤です。

【成分】

主要成分には、粘性の低い油性物質が使用されます。

ポマード

ポマードは、セット保持力にすぐれ、毛髪に油分を補って光沢をあたえることのできる油性スタイリング剤ですが、ベタつく、洗い落としにくいといった一面もあります。

形状はゼリー状や、半固体状のものが多いです。



【成分】

ポマード = 油性物質(植物性 or 鉱物性)

主要成分は油性物質で、原料によって植物性ポマード鉱物性ポマードに大別されます。

植物性ポマードの主要成分はヒマシ油とモクロウで、ほかに、少量の硬化油やオリープ油、ツバキ油、ラノリンなど。

鉱物性ポマードの主要成分はワセリンや、流動パラフィンやパラフィンなど。

チック

チックは、ポマードの原料にロウなどの固体の油性成分を加え、スティック状に成型した油性スタイリング剤です。

癖毛直しやスタイリング仕上げなどに使われます。

別名を、ヘアスティック、コスメチックともいいます。

【成分】

チック = ポマードの原料 + ロウなどの固体の油性成分



液状スタイリング剤

液状スタイリング剤には、以下のようなものがあります。

  1. ヘアクリーム
  2. ヘアリキッド

↓それぞれの特徴を追っていきましょう!

ヘアクリーム(乳化型のスタイリング剤)

ヘアクリームは、エマルジョン型(油と水が混在)の液状スタイリング剤です。

毛髪に油分と水分を補って光沢や柔軟性をあたえ、毛髪を保護しながらスタイリングを可能にします。

【成分

ヘアクリーム = 油性原料 + 精製水 + 乳化剤

主な成分は、油性原料(植物油脂、ロウ、炭化水素など)と精製水、乳化剤。

ヘアクリームは、油性成分と水とで乳化させた液状スタイリング剤で、乳化状態がW/O型のものとO/W型のものがあります。

W/O型(油の中に水)のほうが油性感や光沢が強く、セット保持力があります。

エマルジョンとは…エマルジョンとは、水と油のような混ざり合わない二つの液体が微小滴となって分散した状態のこと。油の中に水が分散している状態(W/O型)、もしくは水の中に油が分散している状態(O/W型)のことを言う。



ヘアリキッド(液体スタイリング剤)

ヘアリキッドは、エタノール水溶液にスタイリング成分を溶解させたスタイリング剤です。

【成分

ヘアリキッド = エタノール水溶液 + ポリエーテル(水溶性)

成分は、ポリエーテルブタノール酸化プロピレンを付加重合させて合成されるポリオキシプロピレンブチルエーテルなど)

粘性の高い油状の液体ではあるものの、水溶性であることが油性物質との違い。

固化を利用してスタイリングするもの

高分子物質を基剤とするスタイリング剤

スタイリング剤に使用される高分子物質とは、主に皮膜形成剤のことを指します。(皮膜形成剤を使用しない高分子スタイリング剤もあります)

皮膜形成剤とは、毛髪の表面に薄い膜をつくり毛髪の表面保護
形状・セット保持、撥水性・耐水性の付与、光沢・ツヤ感の付与などの性質を有する成分のことをいいます。

皮膜形成剤には、合成高分子化合物のポリビニルピロリドン(PVP)や合成樹脂系のアクリル樹脂アルカノールアミン液などが用いられています。

高分子物質を基剤とするスタイリング剤には、以下のようなものがあります。

  1. セットローション
  2. ジェル、ウォーターグリース
  3. ヘアミスト
  4. エアゾールタイプのスタイリング剤
  5. ヘアスプレー
  6. ヘアフォーム



↓それぞれの特徴を追っていきましょう!

セットローション

セットローション = 皮膜形成剤 + エタノール水溶液

セットローションは、皮膜形成剤を含むエタノール水溶液です。

毛髪に塗布してローラーなどに巻き付けたり、ブラシなどを用いたりしながら乾燥させ、セットします。

ジェル、ウォーターグリース

ジェル、ウォーターグリース = 皮膜形成剤 + ゼリー(カルボキシビニルポリマー)

・ジェル、ウォーターグリース(ゲル状のスタイリング剤)

ジェルとウォーターグリースは、どちらも皮膜形成剤を含む透明なゼリー状のスタイリング剤です。

ゲル化(ゼリー状にすること)に用いられるのは、主として合成高分子化合物のカルボキシビニルポリマー。

ジェルは、セットジェル、ヘアジェルなどともいわれ、ウォーターグリースは水性ポマードともいいます。

皮膜形成剤の配合量などによってセットカに差があり、ソフト、ハード、スーパーハードなどの各タイプに分けられるほか、グリセリンなどの保湿剤やシリコーン油などを配合したウェットタイプのジェルもあります。

ヘアミスト

ヘアミスト = 皮膜形成剤 + エタノール

皮膜形成剤をエタノールに溶解したものを言います。

ヘアスタイルを保持することが目的で、主にプロー仕上げに使用されます。

主な成分はヘアスプレーの原液とほぼ同じで、セット保持力は強く、速乾性があることが特徴です。

スプレーで噴霧し、部分的なスタイリングに用いられます。

エアゾールタイプのスタイリング剤

エアゾールタイプのスタイリング剤 = スタイリング剤(原液) + 噴射剤

エアゾールタイプのスタイリング剤とは、「スタイリング剤の原液を噴射剤と共に耐圧容器に充てんしたもの。」を言います。

噴射剤には液化石油ガス(LPG)ジメチルエーテル(DME)が用いられています。



❌フロンガスを配合している

⭕️液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)

エアゾールタイプのスタイリング剤は、以下のように分けられます。

①ヘアスプレー 細かい霧状にして直接噴霧するもの
②ヘアフォーム 泡状に噴出させたものを塗布するもの
↓それぞれの特徴を追っていきましょう!

①ヘアスプレー

ヘアスプレーは、セットした髪の毛に噴霧して毛髪の表面に薄い皮膜を形成し、ヘアスタイルを保持するためのものを指します。

ヘアスプレー = エタノール + 皮膜形成剤 + 噴射剤 + 香料

ヘアスプレーの原液の大部分はエタノールで、これに皮膜形成剤としてのアクリル樹脂アルカノールアミン液と香料が配合されています。

皮膜形成剤の配合量によってソフトタイプとハードタイプがある。

皮膜形成のほか、高級アルコールやシリコーン油などの油性物質や、グリセリンなどの保湿剤等が配合されているものもあります。

②ヘアフォーム

泡状に噴出させて用いるスタイリング剤皮膜形成剤が配合されているものと、配合されていないものとがあります

皮膜形成剤が配合されているものは、毛髪に塗布してブラシや、櫛、手指などで整えてセットし、皮膜形成剤が配合されていないものはヘアクリームなどと同じよう使用します。

ヘアスプレー = 精製水 + エタノール + 界面活性剤 + 皮膜形成剤 + 噴射剤 + 香料 + 防腐・殺菌剤

原液には、精製水、エタノールのほか、皮膜形成剤(セット力を与える)、界面活性剤(泡を形成する)、シリコーン油などの油性物質(光沢や柔軟性をもたせる)、グリセリンなどの保湿剤、香料、防腐・殺菌剤などが配合されています。

ヘアスタイリング剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) ヘアリキッドは、メタノール水溶液にスタイリング成分を溶解したスタイリング剤である。
(2) エアゾールタイプのヘアスタイリング剤に噴射剤として配合されるのは, フロンガスである。
(3) ヘアスタイリング剤に配合されるアクリル樹脂アルカノールアミン液は,防腐・殺菌剤である。
(4) ヘアスタイリング剤のセットカの違いは, 皮膜形成剤の配合量による

 

正解(4)

(1) メタノールは、使用禁止
(2) フロンガスは、使用されていない
(3) ヘアスタイリング剤に配合されるアクリル樹脂アルカノールアミン液は,皮膜形成剤である。



エアゾール製品に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) エアゾール製品は, 炎や火気の近くで使用しない。
(2) 噴射剤の液化石油ガス(LPG)は、不燃性である。
(3) 泡状に噴出させる製品にも噴射剤が使われている。
(4) エアゾール製品は, 使い切ってから捨てる。

 

正解(2)・・・噴射剤の液化石油ガス(LPG)は、可燃性である。

エアゾール製品に関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか、

「エアゾール製品の噴射剤としては、現在ジメチルエーテル(DME) や( A )の( B )が用いられており、( C )の危険性があるので,取扱いに注意しなければならない。」

(1) A:可燃性 B:液化フロンガス C:引火や爆発
(2) A:難燃性 B:液化フロンガス C:刺激や中毒
(3) A:可燃性 B:液化石油ガス  C:引火や爆発
(4) A:難燃性 B:液化石油ガス  C:刺激や中毒

 

正解(3)

頭皮・毛髪に使用する香粧品に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) エアゾールタイプのスタイリング剤には、噴射剤として可燃性の液化石油ガスやジメチルエーテルが用いられる
(2)皮膜形成剤を配合したスタイリング剤には,合成粘液質のポリビニルピロリドン(PVP)が用いられる。
(3) ヘアリンス剤に用いられる陽イオン界面活性剤の第四級アンモニウム塩は, 毛髪の帯電防止効果がある。
(4) ムース状のスタイリング剤は,陰イオン界面活性剤の高級アルコール系合成洗剤が主成分である

 

正解(4)・・・ムース状のスタイリング剤(ヘアフォーム)は、精製水エタノールのほか、セット力を賦与する主要成分である皮膜形成剤、泡を形成するための界面活性剤、光沢や柔軟性をもたせるためシリコーン油などの油性物質、グリセリンなどの保湿剤、香料、防腐・殺菌剤などが配合され、噴射剤と共に耐圧容器に充てんされている。

頭皮・毛髪用香粧品に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) シャンプー剤に用いられるフケ防止剤には、ポリビニルピロリドンが使われている。
(2) エアゾールタイプのスタイリング剤には, 噴射剤として可燃性の液化石油ガスやジメチルエーテルが使われている。
(3) ヘアリンス剤の主成分は陰イオン界面活性剤である。
(4) シャンプー剤で洗浄機能を果たす成分は, 陽イオン界面活性剤の第四級アンモニウム塩である。

 

正解(2)

(1) シャンプー剤に用いられるフケ防止剤には、ジンクピリチオンが使われている。

(3) シャンプー剤の主成分は陰イオン界面活性剤である。

(4) ヘアリンス剤で洗浄機能を果たす成分は, 陽イオン界面活性剤の第四級アンモニウム塩である。

スタイリング剤に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) 皮膜形成剤としてポリビニルピロリドンやカルボキシビニルポリマーなどがある。
(2) ヘアクリームにはO/W型とW/O型があり,W/O型の方に油性感があり光沢が強くセットカがある。
(3) エアゾールタイプのスタイリング剤にはヘアスプレーとヘアフォーム(ムース)があり,ヘアスプレーはセット後に, ヘアフォームはセット時に使用する。
(4)ヘアリキッドはメタノール水溶液にスタイリング成分を溶解したもので,スタイリング成分としてポリオキシプロピレンプチルエーテルなどが使われる

 

正解(4)・・・ヘアリキッドはエタノール水溶液にスタイリング成分を溶解したもので,スタイリング成分としてポリオキシプロピレンプチルエーテルなどが使われる

スタイリング剤に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。

(1) ボマードは油性物質を主要原料とするゼリー状からややかための半固体状のスタイリング剤で,植物性と鉱物性があり,日本人には植物性が適している。
(2) 高分子物質の皮膜形成剤としては、ポリビニルピロリドンやアクリル樹脂アルカノールアミンがあげられる
(3) ヘアリキッドに使われるスタイリング成分は, ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどのポリエーテルである。
(4) ジェルとウオーターグリースではジェルの方がウエットな感じに仕上がる。

 

正解(4)・・・ジェルとウオーターグリースではジェルの方がソフトな感じに仕上がる。ウオーターグリースの方がウエットな感じに仕上がる。

スタイリング剤に関する次の記述のうち誤っているものはどれか

(1) 皮膜形成剤を含むエタノール水溶液をセットローションといいポンプ式のものをヘアミストという。
(2) ヘアスプレーやムースに使われる噴射剤には液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)がある。
(3) スタイリング剤には必ず皮膜形成剤が配合されている。
(4) ヘアクリームにはO/W型とW/O型があり, W/O型の方に油性感があり光沢が強くセットカがある。

 

正解(3)・・・スタイリング剤には皮膜形成剤が配合されていないものもある。

ヘアスタイリング剤に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) エアゾールタイプのヘアスタイリング剤に噴射剤として配合されるのは、フロンガスである。
(2) ヘアスタイリング剤に配合されるアクリル樹脂アルカノールアミン液は,防腐・殺菌剤である。
(3) ヘアスタイリング剤のセット力の違いは、界面活性剤の配合量による。
(4) ヘアクリームは, 油性原料と水を乳化させたエマルジョン型のヘアスタイリング剤である

 

正解(4)

(1) エアゾールタイプのヘアスタイリング剤に噴射剤として配合されるのは、液化石油ガス(LPG)ジメチルエーテル(DME)である。
(2) ヘアスタイリング剤に配合されるアクリル樹脂アルカノールアミン液は,皮膜形成剤である。
(3) ヘアスタイリング剤のセット力の違いは、皮膜形成剤の配合量による。